光応用の知識
電子線滅菌
15.セルフシールドEB装置の安全性
当社のEB照射装置はセルフシールドになっており、小スペースでX線を遮断します。
表11に日本の自然放射線と各種線源による被爆量の比較表を、図10に当社のEB装置“ニューラボ機(EC250/15/180L)”のX線測定マップを示します。
これより、当社の装置はたいへん安全性が高いことがおわかりいただけるでしょう。
表11 日本の自然放射線と各種線源による被爆量の比較2)
被爆量 | 備考 | ||||
---|---|---|---|---|---|
全身 | 戸外 | 東北地方 | 470~750 | (µSV/年) 放射線医学総合研究所 日本原子力研究所 などの調査 | |
関東地方 | 530~800 | ||||
神戸(六甲山) | 910~1230 | ||||
中国地方 | 840~1220 | ||||
屋内 | 木造屋内 | 東京 | 300 | ||
千葉 | 390 | ||||
京都 | 960 | ||||
コンクリート建物内 | 東京 | 520 | |||
千葉 | 570 | ||||
京都 | 930 | ||||
原子力発電所 | 日本原子力発電(株) 敦賀発電所35.7万kW (敷地境界の地点) | 7µSV/年 | 昭和50年3月~10月実施 活性炭式希ガスホールドアップ装置の設置後 | ||
局部 | 夜光時計(比較的強いもの) | 10000~30000 µSV/年 | 6000時間として計算 | ||
X線写真撮影 | 胸部間接撮影(レンズ) | 100~1000 | (µSV/回) | ||
胃のスポット撮影 | 1枚あたり4000程度 | ||||
カラーテレビ(装置より5cmの位置) | 5µSV/h以下 | 電気用品取締法 |
[ 引用 ] 2) 日本原子力文化振興財団:わかりやすい原子力、P.78(1978)三美
図10 X線測定マップ
また、ESI※の納入先ユーザー及びESI作業員の被爆当量の測定値を示しました。
これはユーゴスラビアの国際会議(昭和57年10月)で発表されたものです。
これによると一人あたりの年間被爆当量はわずか平均163µSVであり、これは表11からも分かるように自然放射線程度で、安全性の高いことがさらにおわかりいただけると思います。
※ESI:Energy Sciences, Inc. EB装置の製造を行う当社のグループ会社
表12 産業用エレクトロカーテン設備における作業員のフィルム・バッジの記録
事例 | 従業員番号 | 就業年 | 人×年 | 受被線量 | 年平均受被線量 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 製造(木材製品) | 14 | 1979 | 30.1 | 2160(µSV) | 72(µSV) |
2 | 製造(織物) | 31 | 1976 | 64.0 | 15500 | 242 |
3 | パイロット研究所(試行) | 7 | 1979 | 12.3 | 670 | 54 |
4 | 製造(コンバーティング) | 6/4 | 1978/79 | 13.0/12.5 | 2190/1430 | 168/114 |
5 | 研究所(開発) | 11 | 1980 | 22.9 | 0 | 0 |
6 | 研究所(コーティング) | 5 | 1973 | 27.0 | 0 | 0 |
7 | パイロット研究所 | 10 | 1979 | 27.0 | 3530 | 131 |
8 | パイロット/製造 | 8 | 1978 | 32.0 | 200 | 16 |
9 | 製造試験と開発 | 97 | 1970 | 291.0 | 60840 | 209 |
蓄積データ | 531.8 | 86520 | 163 |
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