光応用の知識

赤外線加熱

Ⅲ.アイハロゲンヒータの照射技術

1.集光型照射器 N型

ハロゲンヒータからの近赤外線を被照射物に効率よく照射することが、加熱効率にも大きく影響します。
加熱したい場所がスポット的であったり、逆に面に対して均一に照射したい場合等、照射範囲はパターンによって様々ですが、赤外線も光であることから反射板など光学技術を利用し効率よく照射することが可能です。

Aタイプ
照射器 適合ハロゲン電球 反射板長 取付ピッチa 取付ピッチb ランプ全長 発光長 質量(g)
IRE135-N QIR100V500W/220 204 158 182 220 135 300
QIR200V500W/220
IRE182-N QIR200V1000W/267 251 205 229 267 185 350
IRE270-N QIR100V1000W/355 339 293 317 355 270 450
QIR200V1000W/355
QIR200V1500W/355

反射面仕様:アルミミラー、寸法単位:mm

Bタイプ
照射器 適合ハロゲン電球 反射板長 取付ピッチa 取付ピッチb 照射器全長 発光長 質量(g)
IRE370-N QIR200V1000W/444 374 404 434 462 370 600
QIR200V2000W/444
IRE405-N QIR200V1500W/479 409 439 469 497 405 650
IRE550-N QIR200V1500W/624 554 584 614 642 550 800
QIR200V2000W/624
IRE740-N QIR200V2000W/814 744 774 804 832 740 1000
IRE1100-N QIR200V3000W/1174 1104 1134 1164 1192 1100 1400

反射面仕様:アルミミラー、寸法単位:mm

一例としてQIR200V1000Wのハロゲンランプと集光型照射器(lRE270-N)で照射距離を25〜200mmと変化させ、近赤外線受光器(λmax=960nm)にて、ランプの直交方向と長手方向のピークを100%とし配光データをとった結果を図14に示します。焦点位置(距離25mm)で、ライン状にピーク照度で照射できることを示します。また、3次元で配光分布のイメージは図15です。温度上昇データ例を図16に示します。

図14 配光データ例

図15 3D配光グラフ

図16 温度上昇データ例

実際の距離25mmの位置でステンレス板の表面温度の分布を放射温度計で測定した結果は図17のとおりであり、ライン状にピーク照度で照射されていることが確認できます。

図17 温度上昇分布例