水銀ランプ(水銀灯)
水銀灯安定器
一般に放電ランプは負特性のため、直接電源に接続し、いったんランプ電流が流れ始めると急激に電流が増大して瞬時にランプの電極やシール部が破損してしまいます。したがって、電源とランプの間に安定器を設けてランプ電流を適正に制御する必要があります。安定器は電流制限のほかに次のような働きをしています。
- ランプが必要とする始動電圧(二次無負荷電圧)を印加する。
- 適正なランプ電流波形を供給し、安定な点灯を継続する。
- 一次側力率を高力率に改善する。
始動特性
放電ランプは、点灯直後しばらくは明るくなりません。これは発光管の温度および蒸気圧が低いことによりランプ電圧、電力とも少ないからで、発光管内の蒸気圧が上昇するにつれて特性は安定し、正規の明るさに達します。始動してから安定するまでの始動時間は、ランプの種類と使用安定器によって異なります。
電圧変動特性
電源電圧が変動するとランプ電力、ランプ光束などの諸特性が変化します。その変化する程度は、ランプの種類と使用する安定器によって異なります。電源電圧が低いと始動が不安定だったり、ランプが立ち消えになる心配があります。また、電圧が高いとランプや安定器の寿命が短くなりますので、できる限り電源電圧は定格の±6%の範囲内で使用する必要があります。