電子線(EB)とは
EBのしくみ・特徴
EBは高い効果が効率よく得られ、安全で利用しやすい技術です。その特徴をまとめました。
環境にやさしい
印刷・コーティングなどの工程で、大気汚染の原因となるVOC(揮発性有機化合物)を削減できるグリーンプロセスです。
瞬時に処理
UV(紫外線)や加熱プロセスに比べて、瞬時に処理できます。対象物の温度が上がりにくいのも特長です。
幅広にも対応
照射幅の広いカーテン方式のEBなので、小型機から、2m幅を超える大型生産機まで、ご要望に合わせて対応できます。
高い安全性
セルフシールド構造の採用により、二次的に発生するエックス線を安全に遮蔽します。利用に際し、資格者・認可が要りません。
表面・表層処理に最適
低エネルギー型EBのため、対象物の表面・表層に集中してエネルギーを与えられます。対象物に合わせ、加速電圧を選べます。最大300kVまで可能です。
操作が簡単
タッチパネルインターフェイスを採用し、簡単に操作できます。
EBの原理(ハードウェア的な説明)
真空チャンバーで発生した電子を、高電圧で加速します。ビームとなった電子は窓箔を通過して、大気圧雰囲気の対象物に照射されます。EB装置の概要をシステム図に示しました。
EB/UV/熱の比較
インキ・塗料の硬化(キュアリング)でEB硬化と比較されるUV硬化、熱硬化について表にまとめました。EB硬化では無溶剤プロセスが可能であること、瞬時硬化が可能であることなどが特徴です。EBの透過する深さ、EBの強さなどを簡単に調節したり、ON/OFFできるものEBの特徴です。
EB硬化 | UV硬化 | 熱硬化 | |
---|---|---|---|
無溶剤 | ○ | ○ | × |
硬化層の臭気 | ○ | △ | ○ |
塗料ポットライフ | ○ | △ | × |
雰囲気温度 | 常温+α | 40~80度 | 80~250度 |
硬化時間 | 瞬時 | 数秒 | 数十秒 |
ON/OFF運転出力可変 | ◎ | △ | × |
ライン長 | 短い | 短い | 長い |
硬化厚み | 顔料、フィラー系OK 加速電圧で調整可能 | インキにより制限 | - |
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電子線(EB)活用なるほどBOOK
電子線(EB)で加工した素材は、さまざまな場所で活躍しています。電子線の特長、効果などをわかりやすくご説明しています。
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