技術資料

LED投光器
レディオック フラッド™ LEDioc FLOOD™
レディオック フラッド ポケット™ LEDioc FLOOD POCKET™

株式会社アイ・ライティング・システム　機器技術部　第一機器技術課

3．配光性能

レディオック フラッド シリーズは，LEDの「点光源に近い」という特長とレンズによる細かい光の制御により，従来のHID投光器では十分な制御ができなかったエリア外への漏れ光を抑え，照明率を高くする配光性能となっている。

3.1 レディオック フラッド

表1に配光特性と推奨用途を示す。配光パターンは，使用レンズの違いによって実現される，狭角，中角，広角の3種類を用意している。これらの3種類の配光パターンから選択することにより，用途に応じた照明を行なうことができる。

表1　レディオック フラッドの配光特性と用途(目安)

配光パターン		狭角	中角	広角
特性図
軸光度		7640cd	3640cd	1100cd
1/2照度角	A-A'断面	11°	19°	41°
	B-B'断面	25°	43°	66°
参考：用途(目安)　◎：最も適している，○：適している，△：やや適している
スポット照明	近距離	△	○	◎
	中距離	◎	○	△
ライトアップ	近距離	△	○	◎
	中距離	◎	○	△
エリア照明		△	○	◎

セルフバラスト水銀ランプ300Wとランプホルダの組合せと，レディオック フラッド(広角タイプ)との照度分布比較を図3に示す。3m離れた位置から同じ5m×5mのエリアを照明した場合，レディオック フラッドは，ほぼ同一の照度でありながら電気料金・CO₂排出量が16％となり，84％の省エネとCO₂削減が可能となる。

平均照度

39ℓx

年間電気料金

24,696円

年間CO₂排出量

459kg

電気料金・CO₂

100％

平均照度

37ℓx

年間電気料金

3,864円

年間CO₂排出量

72kg

電気料金・CO₂

16％

計算条件：照射範囲5m×5m，取付高さ3m，照射角度35°，電気料金：21円/kWh，CO₂排出量：0.39kg‐CO₂/kWh，年間点灯時間：4000時間

図3　従来型照明と本商品との照度分布比較

3.2 レディオック フラッド ポケット

図4に配光特性を，図5に一例として看板での照度分布を示す。配光は，図4に示すように，看板照明を想定した横長の中角レベルの配光となる。図5は，高さ3m×幅4mの看板を同じ灯数で照明する場合，セルフバラスト水銀ランプ160Wとランプホルダの組合せと，レディオック フラッド ポケットとで照度分布の比較を示したものである。この場合，レディオック フラッド ポケットは，台数を減らしつつ同等の明るさを確保し，省エネ及びCO₂削減に貢献することができる。

平均照度

255ℓx

年間電気料金

70,560円

年間CO₂排出量

1310kg

電気料金・CO₂

100％

平均照度

230ℓx

年間電気料金

8,064円

年間CO₂排出量

150kg

電気料金・CO₂

11％

計算条件：看板面3m×4m、出幅1m，電気料金：21円/kWh，CO₂排出量：0.39kg-CO₂/kWh，年間点灯時間：4000時間

図5　看板照明時における従来型照明と本商品との照度分布比較

4．商品概要

図6(a)にレディオック フラッド，図6(b)にレディオック フラッド ポケットの外形構造，寸法の概要を示す。また，表2にそれぞれの商品構成を，表3に概略の仕様を示す。

5．おわりに

レディオック フラッドとレディオック フラッド ポケットは，高出力LEDを使用し，点光源に近い特長を生かしレンズで光を制御し，漏れ光を抑え照明率を高くしており，用途を選択すれば一般照明として十分に使用可能なLED投光器として提案できると考えている。また，LEDを使用している為，省エネ，CO₂削減の提案としても十分に実力を持った投光器と考えている。

しかし，使用している白色LEDは，個々の色度や光束のバラツキがある，色ムラが発生することがある，高演色HIDランプと比べ演色性が劣る，コストが高いなど，課題もあり，今後はこれらの課題を解決したLED照明器具の開発を検討していきたいと考える。

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