技術資料

IC・PA用自動調光装置

機器事業部 商品開発部 第一開発グループ
機器事業部 機器技術部 第二特注グループ
国内営業事業部 東日本営業部 関東技術設計センター

キーワード

自動調光装置,照度,高速道路,インターチェンジ,パーキングエリア

3.特長

省エネルギー

照度や時間の設定は任意設定が可能で現地に即した設定が可能であり,効率よく照明を制御する事で電力費が削減でき省エネルギーが図れる。

環境に配慮した材料を使用

受光素子は劣化が少なく環境に良いシリコンフォトダイオードを使用した。

データ蓄積が可能

照度値と各回路の動作のデータを記録・蓄積できる。蓄積データの分析によって,現地の傾向がわかるため,より良い照明制御が可能となる。また,故障時はデータを確認する事によって故障した正確な日時が把握できる。

簡易調整が可能

本製品は照度を可変係数で乗じることが可能である。校正された照度計を受光器の近接に設置し各々の照度を比較し,本製品に誤差が生じた場合は照度値に係数を乗じることにより照度計が示す値に近づける事ができ,簡易的に調整が可能となる。

異常時に早急に把握が可能

本製品に受光器と制御部間の通信異常が生じた場合や停電時には故障信号が出力されるので、装置から離れた事務所内でも確認が可能である。

4.性能

回路構成

図2に示したように,回路数は5回路あり,そのうち1回路は調光回路で構成されている。

制御

制御内容は,各回路毎に下記通りである。また,点滅動作の例を図4に,各回路の設定条件を表1に示す。

A回路
点灯は照度で,消灯は照度または時間で行う。
B,C回路
点灯は照度で,消灯は照度で行う。
D回路
点灯は照度で,消灯は照度で行う。
 但し,B,C回路よりも高い照度値で動作が可能である。
調光回路
A~C回路点灯時に時間を計測し,設定時間後に調光開始となる。
表1 各回路の設定条件

ON OFF
A回路 5ℓx~500ℓx範囲の設定で動作 5ℓx ~500ℓx範囲の設定で動作
または,Ts2の時間で動作
B・C回路 5ℓx~500ℓx範囲の設定で動作 5ℓx~500ℓx範囲の設定で動作
D回路 10ℓx~5000ℓx範囲の設定で動作 10ℓx~5000ℓx範囲の設定で動作
調光 A~C回路ON後,Ts1がスタートし,設定時間経過後,調光開始 A~C回路OFF後,調光OFF

図4 点滅動作例

5.おわりに

現有製品の品種拡大を考え,ユーザーの抱える問題点を解決するための方策について検討を行い,今回の商品を開発したが,今後もユーザーの立場に立って製品の見直し,改善,開発を進めていきたいと考えている。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第14号掲載記事に基づいて作成しました。
(2006年4月21日入稿)


テクニカルレポートに掲載されている内容は、原稿執筆時点の情報です。ご覧の時点では内容変更や取扱い中止などが行われている可能性があるため、あらかじめご了承ください。