施設報告

新田東(しんでんひがし)総合運動公園　仙台市民球場夜間照明 - 野球場照明納入施設例 -

営業本部　東日本営業部　仙台営業所

3．設備概要

照明塔の配置は，JIS Z 9120-1995に基づいて6基制としている(図3)。照明塔高さはグレア等を考慮し低減を行なわず，光害の配慮に全投光器にルーバーを設置し，プレーヤーに対してはもとより，隣接している国道や住宅周辺へのグレアが軽減されている(図4)。

また，54灯用の照明鉄塔(最下段38m)は，デザインされた楕円形の架台と組み合わされ，グリーン系の色調が周囲との調和が図られている。(図5，図6)

光源はUVカット形の低誘虫形メタルハライドランプ1.5kW(216台)と高圧ナトリウムランプ940W(108台)の混光照明とすることで経済性を向上させ，その混光比は7(M):3(NH)で，演色評価数(Ra)56，相関色温度3,300Kと快適な空間を創りだしている。また，グレア対策された投光器(ルーバー付)は，増反射膜付とすることで一般型投光器と比べ約15％の高効率化が図られている。

照度レベルは3段階にて設定され，照明制御はITACS Lシステムによりパターン化された時間点灯が可能であり，省エネを図っている。また，使用頻度の多い点灯パターン(硬式・公式競技，軟式・一般競技)レベルにおいては，ランプ寿命を平準化できるように点灯する投光器を2パターンにローテーションできるよう設定されている。(図7，図8，図9，図10)

本施設の夜間照明は市民の利用が多いことから，受電方式は電力契約の基本料金と発電機リース料金比較により，ランニングコストの削減を目的として，商用電源と発電機電源の併用方式が採用されている。これにより，通常使用時(硬式・一般，軟式・一般)は電力会社からの商用電源による点灯とし，硬式・公式時(全点灯)は，商用電源と発電機電源の併用方式による点灯としている。

4．おわりに

夜間スポーツ照明は高照度を必要とするため，今後も本施設のような光害を考慮した自然環境や高品質な視環境，経済性に配慮された施設が必要になるものと思われる。

最後に本施設の完成にあたり竣工まで，ご指導，ご協力いただいた関係各位に深く感謝を申し上げる。

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