施設報告

出戸トンネルの照明設備 - 広スパン対応型トンネル照明器具の納入事例 -

営業本部 東日本営業部 仙台営業所

キーワード

日本海沿岸東北自動車道,出戸トンネル,新直轄,広スパン,コスト縮減

3.設置概要

3.1 設計結果

設計の検討が行なわれた結果,本トンネルのトンネル照明器具数量は表3の通りとなった。
なお参考までに,他の4トンネルの照明器具数量も併記する。

表3 トンネル照明器具数量
トンネル名 出戸トンネル 西目トンネル 孔雀館トンネル 芦川トンネル 二古トンネル
トンネル延長 L=579m L=386m L=432m L=638m L=1,417m
基本照明器具 KPD110BL-E 48 29 30 54 102
KPD110BL-DE 24 14 15 27 51
KPD110BL-DEM 12 7 7 13 25
KPDP110BL-DEM 12 8 8 14 26
96台 58台 60台 108台 204台
入口照明器具 KPH360B 144 120 104 - -
KPH270B 56 64 72 76 72
KPH220B 64 48 60 148 144
KPH180B 24 - 8 56 32
KPH110B 21 - - 22 22
309台 232台 244台 302台 270台
非常駐車帯照明 KPFP0322B - - - - 10台

3.2 現地測定及び写真測光結果

照明設備設置後に行なった照度及び輝度測定結果を表4に,写真測光結果を図6に示す。

測定結果は,各点灯パターン(図7,図8,図9)とも設計基準値を満足した結果となった。また,写真測光の結果から総合均斉度0.5となり,広スパン対応型トンネル照明器具を使用し設置間隔を従来器具より広げた場合にも,良好な視認性を確保できたといえる。

表4 現地測定結果(出戸トンネル)
測定区分 昼間点灯 夜間点灯 深夜点灯 基準値 備考
L側 R側 L側 R側 L側 R側
測定平均照度(ℓm)×保守率M÷K 5.54 2.73 1.31 4.5/2.25/1.12
(cd/m²)
M=0.55
K=13cd/m²
測定平均輝度(cd/m²)×保守率 10.29 - 5.30 - - - 4.5(cd/m²) A,B,Cの平均値
総合均斉度 0.50 - 0.4 - - - 0.4以上 夜間・深夜は規定なし
等価光幕輝度(cd/m²) フードあり 0.99 - - - - - - フードありの最大値
となる値を採用
TI値(%) 4.34 - - - - - 15%以下  

図6 写真測光の結果

図7 基本照明昼間点灯状態

図8 基本照明夜間点灯状態

図9 基本照明深夜点灯状態

4.おわりに

直轄,新直轄道路への広スパン対応型トンネル照明器具110Wの納入は全国初であり,この施工例が今後全国のモデルケースとなって,益々の普及発展に寄与できることを期待する。

最後に,本照明設備の納入にあたり,ご指導,ご協力頂いた関係各位に深くお礼申し上げる次第である。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第18号掲載記事に基づいて作成しました。
(2008年4月3日入稿)


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