施設報告
釧路市昭和中央公園
国内営業事業部 北海道技術設計センター
国内営業事業部 札幌営業所 釧路事務所
キーワード
釧路市,昭和中央公園,街路灯,噴水,LED,光ファイバー,セラミックメタルハライドランプ
3.設備概要
本公園の参照設備概要を表1に示す。
設置区分 | 照明機器 | 数量 | 備考 |
---|---|---|---|
噴水施設部 | 光ファイバー照明(カラー同期) | 4式 | 渦巻き水路部演出照明 |
白色LED照明 | 4台 | 水供給部演出照明 | |
噴水・水中照明器具 | 4台 | 噴水部演出照明 | |
園路部 | ミニクリプトン40W低位置アプローチライト(GL1794) | 20台 | |
駐車場・入口部 | セラミックメタルハライドランプ150Wポールライト(H5924) | 6基 |
3.1 噴水施設演出照明
4箇所の桶から水をこぼし,渦巻き状水路により中心部に水を運ぶ構造だが,桶より水が落ちる部分を白色LEDにて照明して,水の粒を印象的に表現し,渦巻き状の水路には4箇所の光源ボックスより光ファイバーを設置して,カラーチェンジで七色に演出することにより幻想的な雰囲気を創出している(図4,図5,図6)。
光ファイバーの光源ボックスのカラーフィルターの動作は,制御装置の信号により,色の変化や変化のスピードについて各ボックスの同期がとれるものとしている。また,設置場所は噴水エリア外に設置し保守性を高めている。なお,光源にはメタルハライドランプ130Wを採用し,高演色・長寿命化をはかっている。
3.2 園路照明
園路照明は,公園内及び噴水施設までの視線誘導を重視し,低位置のアプローチライト(GL1794)とし,石調の照明器具として昼間は景観に溶け込むものとしている。光源にはクリプトン電球40Wを採用して自然体のあかりを主張している。(図7,図8)
3.3 駐車場・入口照明
駐車場・入口照明はポールライト ルシエ ステラ™(H5924)とし,空間の明るさ感を出して,公園を訪れる人々に安心感を与えるものとしているとともに,照明器具にはルーバを装着し,上方光束比を15%以下に抑えて光害(有害なグレアの低減)にも配慮して,必要な箇所に効果的な照明としている。光源は,セラミックメタルハライドランプ150W温白色を採用し,自然体のあかりを主張し,周辺環境を損なわないものとしている。(図9)
4.おわりに
今回,私たち自身の廻りにある一般的な公園の照明設備を紹介したが,本公園は従来の公園にない,親水設備(噴水施設)が設けられ,より集い・憩を高めた公園である。その施設としての新しい試みをさらに効果的なものとするために,夜間の照明設備としても,演出照明と一般照明を組み合わせて表現できたことが,今後の一般的な公園の新たな照明手法として検討されることを期待するものである。
今回の記事が今後の参考の一助になれば幸いに思う。最後に本施設の完成にあたり,御指導・御協力いただいた関係各位に深く御礼申し上げる次第である。
この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第16号掲載記事に基づいて作成しました。
(2007年2月19日入稿)
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