施設報告

熊本県民総合運動公園陸上競技場 ナイター照明設備改修工事 - 納入施設例 -

照明事業部 営業技術部 福岡技術課
照明事業部 国内営業本部 福岡営業所 熊本事務所

キーワード

LED照明,LEDioc FLOOD DUELL 1400,ラグビーW杯,Jリーグ,サッカー,陸上競技場,調光制御

3.設備概要

3.1 設備の全体概要

照明器具は鉄塔4基(84台/1基)と屋上部(26台)に設置している。LEDioc FLOOD DUELL 1400タイプ(平均演色評価数Ra80)を設置し,漏れ光抑制のために必要箇所に漏れ光対策ルーバを設置している。また,調光制御としてITACS Mシステムを設置している。

全体設備数量を表2に示す。また,照明点灯状況および設置状況を図8〜図11に示す。

表2 全体設備数量
仕様 形式 数量
鉄塔部 LEDioc FLOOD DUELL 1400(狭角配光) E31002N/N/07404 312台
LEDioc FLOOD DUELL 1400(中角配光) E31002M/N/07405 24台
漏れ光対策ルーバ LE30802 32台
6灯用架台 - 48組
屋上部 LEDioc FLOOD DUELL 1400(狭角配光) E31002N/N/07404 24台
LEDioc FLOOD DUELL 1400(中角配光) E31002M/N/07405 2台
2灯用架台 - 13組
制御 調光制御盤 ITACS M 1面

図8 照明点灯状況(全体)

図9 照明点灯状況(鉄塔部)

図10 照明点灯状況(屋上部)

図11 調光制御盤設置状況

3.2 照明効果

既存設備では用途に応じ,間引き点灯にて運用していたが,調光設備を導入することで現状の点灯パターンより多くの照明制御をかけることができる(ON,OFF制御は既存設備,調光制御は新規設備)。調光制御のみであればむらの無い空間をつくることができ,間引き点灯と調光点灯を組合せることで,既存設備よりも細かい照明制御をかけることができる(表3)。

具体的には,器具の一部を消灯させる間引き点灯4段階と,器具の出力を変える調光点灯4段階を組合せて,16通りの点灯パターンが可能となり,利用目的に応じて細かい明るさの調整ができる。

表3 間引き+調光 点灯パターン割合
点灯パターン+調光制御に基づく簡易点灯割合
調光率
100% 75% 50% 25%
点灯
パターン
割合
全点灯
100
100 75 50 25
3/4点灯
75
75 56.25 37.5 18.75
1/2点灯
50
50 37.5 25 12.5
1/4点灯
25
25 18.75 12.5 6.25

※点灯パターン割合の考え方:全点灯→100,3/4点灯→75,1/2点灯→50,1/4点灯→25

4.おわりに

今回の実績が活かされ,多くのナイター設備の改修普及により,夜間も快適に競技を行うことができるスポーツ施設が増えることを願う。また,2019年にはラグビーW杯,2020年にはオリンピックが日本で開催される。多くのスポーツ施設照明が日本開催の国際大会に貢献できることを願う。

最後に,本設備の納入にあたり,ご指導ご協力いただいた関係各位に深く御礼申し上げる。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第40号掲載記事に基づいて作成しました。
(2019年3月29日入稿)


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