アイちゃんのあかりを訪ねて
四季彩豊かな石川から - 石川県編 -
石川四高記念文化交流館
明治の面影を残す赤レンガ
石川四高記念文化交流館 外観
正面玄関より望む
金沢最大の繁華街である香林坊から程近くの中央公園に隣接し、落ち着いた佇まいを見せている「石川四高記念文化交流館」は、明治24年(1891)7月に完成した旧第四高等中学校本館の校舎を利用した赤レンガの瀟洒な建物で昭和44年(1969)3月に重要文化財の指定を受けています。
現在は、旧四高に関する資料を展示した「石川四高記念館(無料ゾーン)」と石川県ゆかりの文学者の資料を展示する「近代文学館(有料ゾーン)」の2つの展示エリアで構成されており、兼六園周辺文化の森の新しい「学びとふれあいの複合文化スペース」として平成20年(2008)4月に生まれ変わりました。
レトロ体験室
アイは、無料ゾーンの「石川四高記念館」を見学しました。順路に沿って、「四高その時代と人々」・「北の都に」・「北辰会と南下軍」・「超然とした学生生活」の4つの展示室に分かれているよ。
旧第四高等中学校門衛所
ブリタニカ書棚−北の都に
展示室のほかにも、休憩スペースとしてレトロ体験室や、県民が活用できる多目的利用室を備えていて、学びのスペースを体感できるの。展示品を一点一点眺めていると四高の学生たちを、金沢の町の人々がいかに温かく見守り歓迎し期待していたことがよくわかったよ。展示品のブリタニカ書棚は地元有志者より寄贈されたそうです。最近よく「教育改革」ということがしきりに言われますが、「旧き良き時代の教育のありかた」というものが何となく感じ取れました。四高の校風を表す「超然」という言葉は、流行に左右されず、己は己の信じた道を行くという意味だそうです。日本で8つしかなかった超エリート校であるナンバースクールの1つであった四高の学生の「誇り」というか「気構え」を感じさせます。
北辰会と南下軍
記念館内1階廊下
寮生活
明治時代にタイムスリップ
石川四高記念文化交流館の周辺には、兼六園や金沢市役所、旧石川県庁舎などがあり、金沢の観光エリアの中心に位置しているよ。周囲環境との調和をはかりつつ、歴史的建物の風格を損なわないように全体のバランスに配慮された照明計画になっています。赤レンガの壁や屋根が47台の投光器で四方から照らし出され、国重要文化財「旧第四高等学校本館」の交流館が幻想的に浮かび上がって、明治の金沢の街にタイムスリップしたような不思議な感覚!ライトアップは日没から午後10時まで毎日行なわれているよ。
アイちゃんアルバム
日没後、建物はまた別の表情を見せてくれるよ。
施設概要
- 所在地
- 石川県金沢市広坂2-2-5
- 電話
- (076)262-5464
- URL
- http://www.pref.ishikawa.jp/shiko-kinbun/
- 開館時間
- 午前9時 〜 午後5時(展示室)
- 休館日
- 年末年始(12/29 〜 1/3)
- 入館料
- 大人350円(石川近代文学館のみ、石川四高記念館は無料)
照明デザイン:(株)近田玲子デザイン事務所