アイちゃんのあかりを訪ねて
菜種油の里から - 長野県小布施町編 -
日本のあかり博物館
動物たちがあかりに変身!?
タヌキの路地あんどん
アイがたずねた時、企画展示室では、こどものためのあかりミュージアム「あかりの国のどうぶつまつり」が開かれていたよ。昔の人たちのいろいろな思いがこめられたものや遊び心がちりばめられた楽しいものがたっくさん展示されていて、見ているだけでほのぼのとした気持ちになり、自然と微笑んでしまったアイでした。
目出度尽くし鉄あんどん
鳥や昆虫、動物などに当時の人々がどんな思いをこめて、あかりの道具のモチーフとして用いたのか不思議だなぁ。
アイのお気に入りは、松竹梅と鶴亀が描かれた、おめでたいもの尽くしのその名も「目出度尽くし鉄あんどん」と、お腹の中にろうそくを灯す鉄製の「タヌキの路地あんどん」。形もとってもかわいい!アイの形のも作ってほしいなぁ~。
角あんどん
人形しょくだい(おはら女)
モデラトールランプ(リュウ)
あかるさの違いを体験!
光源による明るさの比較体験室
和ろうそく屋
新館1階の再現展示室にある「光源による明るさの比較体験室」では、遠州あんどん(菜種油)、ぼんぼり燭台(和ろうそく)、台ランプ(石油)、白熱電球(60ワット)の4種類の光源による明るさの比較実験が実際に体感しながらできるようになっているんだよ。あんどん、台ランプの光源には、その明るさに相当する特殊電球を使っているんだって。あんどんだけの明るさだと、アイが想像していた以上に部屋が薄暗くなってしまってビックリ!あんどんの明るさを1とした場合、ぼんぼり燭台は約2倍、台ランプは約5倍、白熱電球は約80倍の明るさになるんだよ。江戸時代や明治時代の人々がどのようなあかり環境の中で暮らしていたかを手に取るようにわかって、昔の生活に思いを馳せるような貴重な体験ができたなぁ。テレビの時代劇で見る夜の部屋の明るさを思い浮かべて、テレビは作り物なんだなぁと、妙に納得しちゃいました(笑)。
あかりは今も昔も生活には欠かせないもの。電気のなかったころの庶民の知恵と工夫がたっくさんつまった灯火具の数々を見て、私たちの生活のうえでのあかりの意味と重要性を改めて実感しちゃいました。アイのご先祖さまやこれまでたくさんのあかりを灯してきた仲間たちに囲まれてとっても癒された小布施の旅でした。
キャッチ☆アイ
今回はアイが気に入ったあかりを灯す道具を紹介するよ。
ねずみ短けい
上部にねずみの形の給油タンクがついてるの。皿の油が減ってくると、空気圧の作用でねずみの口から自動的に皿に給油される仕組みになっているんだよ。遊び心と工夫がいっぱい!
無尽灯
からくり儀右衛門と呼ばれた田中久重の発明品で、圧搾空気を利用した循環式給油装置を備えたものだよ。
レンズ入り書見あんどん
信州松代が生んだ幕末の思想家佐久間象山の考案とも伝えられ、光を集中させるために凸レンズがはめこんであって、火皿がレールを移動して焦点が前後に加減できる優れものだよ。
有明あんどん
外ぶたを台にすると普通のあんどん、火袋に被せると火を細めてたちまち枕元あんどんに変身!
がんどう
内部のろうそく立てが自由に回転し、ろうそくがいつも垂直になるように工夫されてるんだ。懐中電灯のように使われていたんだよ。時代劇の捕物でおなじみだね。
公益財団法人日本のあかり博物館
- 所在地
- 長野県上高井郡小布施町973 (竹風堂本店中庭)
- 電話
- 026(247)5669
- 開館時間
- 午前9時~午後5時(11/21から3/20は午前9時30分~午後4時30分)
- 休館日
- 毎週水曜日(祝休日は開館)・年末年始 5・8・10・11月は無休
- 入館料
- 大人500円 学生400円(小中学生無料)
取材協力:公益財団法人日本のあかり博物館