技術資料

LEDioc ROAD™ 配光改善形 - LED道路灯 -

照明部 LED開発課

キーワード

LEDioc ROAD™,LED,道路灯,長寿命,省エネ

1.はじめに

当社は,既にLED道路灯を商品化しており,好評を得ているが,更なる性能向上のため器具光学系の見直しを行い,配光性能を向上させた商品を開発したので,改めて紹介する。

2.商品概要

商品の外観イメージを図1,ポールトップタイプの寸法図を図2に示す。アームタイプの器具部分の寸法・形状はポールトップタイプと同じである。

また,商品仕様を表1,品種一覧を表2に示す。

図1 器具外観

図2 ポールトップタイプの寸法図

表1 仕様一覧
筐体 専用デザイン
用途 連続照明用
明るさ HF400X・NH220W 相当
LED 1W クラスLED×120個
器具光束 11700ℓm
寿命 60000時間
仕上色 メタリックシルバー
取付 ø60.5 挿入寸法120mm
電源 別置(ポール内設置)
表2 品種一覧
連続照明用 タイプ LEDioc ROAD
400L
LEDioc ROAD
300L
LEDioc ROAD
250L
機種 消費電力 200VA 150VA 100VA
設計輝度(※注1) 1.0cd/m² 0.7cd/m² 0.5cd/m²
明るさ 水銀ランプ400W相当 水銀ランプ300W相当 水銀ランプ250W相当
初期光束補正付 アーム セット形式
(灯具形式)
(電源形式)
E7109SA1/2
(E7109-0)
(WLE48V1600M2C1
/2-1)
E7110SA1/2
(E7110-0)
(WLE48V1600M2C1
/2-1)
E7111SA1/2
(E7111-0)
(WLE48V1600M1
/2)
ポールトップ セット形式
(灯具形式)
(電源形式)
E7709SA1/2
(E7709-0)
(WLE48V1600M2C1
/2-1)
E7710SA1/2
(E7710-0)
(WLE48V1600M2C1
/2-1)
E7711SA1/2
(E7711-0)
(WLE48V1600M1
/2)
初期光束補正+深夜1/2調光 アーム セット形式
(灯具形式)
(電源形式)
E7112SA1/2
(E7112-0)
(WLE48V1600M2C1
/2-1)
ポールトップ セット形式
(灯具形式)
(電源形式)
E7712SA1/2
(E7712-0)
(WLE48V1600M2C1
/2-1)
  • ※注1:取付高さ10m,取付スパン40m,幅員7mでの1スパン内の路面輝度の目安。

3.特長・機能(配光性能)

図3 器具内部外観

更なる配光性能向上を実現するために,反射板構造,LED配置等の見直しを行い,解析ソフトを活用して目標とする配光性能を達成した。図3に従来形との器具内部の比較を示す。

図4は連続照明用400Lの照度分布図である。従来形との特性比較を表3に示す。従来形においても道路照明器具設置基準を満足する仕様ではあったが,本製品は従来形と比較して,「路面の照度均斉度」,「歩道照度」,「オーバーハングへの対応範囲」の点で特性が向上し,照度分布の対称性を高め照度ムラを改善することができ,より良い照明環境を提案できるようになった。

図4 配光改善形 連続照明用400Lの照度分布図

表3 特性比較
  従来形 配光改善形 基準値(※注1)
◇車道側      
 平均路面輝度[cd/m²] 1.09 1.11 1.0以上
 総合輝度均斉度 0.4 0.43 0.4以上
 車線軸均斉度(走行/追越) 0.57/0.62 0.51/0.61 0.5以上
 グレアTI(走行/追越) 6.0/5.4 4.1/3.4 15以下
 照度均斉度 0.19 0.37
◇歩道側      
 平均照度[ℓx] 2.6 6.2 5.0以上
 照度均斉度 0.13 0.24 0.2以上
◇オーバーハング(出幅)[m](※注2) -0.7~+0.5 -1.0~+1.0(※注3)
  • ※注1:道路照明施設設置基準より
  • ※注2:道路照明施設設置基準(車道部)を満足できる出幅の範囲
  • ※注3:ポールトップタイプ:マイナス側で-1mまで(0mは含まない),アームタイプ:プラス側で+1mまで(0mを含む)
  • <計算条件>
    灯具:400L/ポールトップタイプ用
    形式:E7702SA1/2(従来形),E7709SA1/2(配光改善形)
    2車線片側配列,道路幅員7.0m,路肩0.5m,歩道幅員5.0m
    オーバーハング -1m,高さ10m,付間隔40m,0.7(初期光束補正)

4.おわりに

本製品は道路照明設置基準に適合するものであるが,同業他社からも続々と新製品が発売されており,更なる性能向上を行っていきたい。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第24号掲載記事に基づいて作成しました。
(2011年5月16日入稿)


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