技術資料
LEDトンネル照明器具 - LEDioc TUNNEL™ 入口照明 Ver.3 -
国内事業本部 国内商品開発部 商品開発課
国内事業本部 国内商品開発部 LEDオプトデザイン課
キーワード
LEDトンネル照明器具,LEDioc TUNNEL™,入口照明,省エネ,配光制御
「レディオック トンネル シリーズ」のご案内
コンパクトなボディにさまざまな工夫を施し、トンネル、アンダーパス、カルバートなどで車の安全走行を支える「レディオック トンネル シリーズ」の詳細は以下よりご覧いただけます。
- レディオック トンネル シリーズ
1.はじめに
トンネル照明は,コンサルタント等の第三者が設計を行い,トップランナーのメーカーを採用する方式となっている。入口照明も含めたLCC(ライフサイクルコスト)比較の中で,高効率化と合わせて価格競争も激しくなっており,LEDioc TUNNEL 入口照明 Ver.2の効率,価格では提案が困難となっている。
そこで,トンネル入口照明のさらなる効率改善とともに市場価格に対応すべく構成部品の最適化を行い,リニューアルを実施した。
2.商品概要
本商品は,出力タイプ9種類それぞれに,一般形と調光形(3種類)の4種類があり,計36種類を用意している。
器具の外観図を図1に,器具の外形寸法図を図2に示す。また,商品仕様を表1に,本商品のラインアップを表2に示す。
材質 | 本体 | ステンレス(SUS304) |
---|---|---|
前面ガラス | 強化ガラス | |
仕上色 | グレイ(近似マンセルN7) | |
入力電圧 | 200/240V共用 | |
周波数 | 50/60Hz共用 | |
相関色温度 | 5000K相当(昼白色タイプ) | |
平均演色評価数 | Ra65 | |
定格寿命※ | 90000時間 | |
保護等級 | IP55 | |
使用温度範囲 | -20℃~+35℃(一般形) | |
耐雷サージ | 15kV(コモンモード) | |
配光制御方式 | ミラー式 | |
電源ユニット | 初期光束補正機能付 |
- ※電源およびLEDモジュールの設計寿命
建電協形式 | 外観図 | 種類 | 形式 | 定格光束 (ℓm) |
消費電力 (W)*1 |
皮相電力 (VA) |
質量 (kg) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
KWE350B | 一般形 | KWE40030-2/24 | 40000 | 234 | 263 | 18.2 | |
調光形 | KWE40030D1(2,13)-2/24 | 18.3 | |||||
一般形 | KWE35030-2/24 | 35000 | 205 | 230 | 17.6 | ||
調光形 | KWE35030D1(2,13)-2/24 | 17.7 | |||||
KWE300B | 一般形 | KWE30030-2/24 | 30000 | 179 | 200 | 17.2 | |
調光形 | KWE30030D1(2,13)-2/24 | 17.3 | |||||
KWE250B | 一般形 | KWE25030-2/24 | 25000 | 149 | 167 | 16.7 | |
調光形 | KWE25030D1(2,13)-2/24 | 16.8 | |||||
KWE200B | 一般形 | KWE20030-2/24 | 20000 | 117 | 131 | 13.5 | |
調光形 | KWE20030D1(2,13)-2/24 | 13.6 | |||||
KWE150B | 一般形 | KWE15030-2/24 | 15000 | 88.2 | 99.0 | 12.0 | |
調光形 | KWE15030D1(2,13)-2/24 | 12.1 | |||||
KWE100B | 一般形 | KWE10030-2/24 | 10000 | 60.0 | 67.3 | 11.4 | |
調光形 | KWE10030D1(2,13)-2/24 | 11.5 | |||||
KWE070B | 一般形 | KWE07030-2/24 | 7000 | 39.6 | 44.5 | 11.1 | |
調光形 | KWE07030D1(2,13)-2/24 | 11.2 | |||||
KWE030B | 一般形 | KWE03530-2/24 | 3500 | 20.7 | 23.2 | 10.4 | |
調光形 | KWE03530D1(2,13)-2/24 | 10.5 |
- 注)*1 初期光束補正機能による90000時間の平均値。
※調光形形式のDを含む記号は,調光のタイプを示す。
(D1:100%,50%の2段調光,D2:100%,50%,25%の3段調光,D13:100%,75%,50%,25%の4段調光)
3.特長・機能
3.1 高効率化
LED性能の向上と合わせて,専用LEDソケットの採用とミラー形状の見直しにより効率の改善を図った。
また,ガラス面の反射により器具内に吸収される光を極力少なくするよう,LED周りの板金部品の塗装や形状を見直すことでさらなる効率改善を実施した。(図3)
3.2 構成部品の最適化
入口照明で必要とされる高光束に対応するため,入口照明Ver.2までは発光面の大きなCOBタイプのLEDを採用していたが,近年のLED性能の向上およびミラー形状,放熱構造の見直しによりCOBを小径化することができたため,LED周辺部品の小形化も可能となった。
なお,放熱構造の見直しでは放熱用の部品を削減しており,Ver.2の一部の機種で採用していた背面ヒートシンクも不要となるなど,材料費削減,組立の簡易化とともに軽量化も可能となった(図4)。
4.おわりに
現行のステンレス製プレス筐体を用いたトンネル器具,入口照明については最適化を図ることができた。
市場ではステンレス製プレス筐体に替わって,アルミ押出成形品を用いたトンネル照明器具の導入が進んでおり,当社も今回開発した入口照明Ver.3の光学系を用いたアルミ製器具の開発を進めていく。
この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第36号掲載記事に基づいて作成しました。
(2017年5月8日入稿)
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