技術資料
LEDioc® LEDアイランプ® ハロゲン電球形 7W
製造統括本部 照明部 第二商品開発課
製造統括本部 照明部 LEDオプトデザイン課
製造統括本部 生産技術部 グローバルものづくり推進課
キーワード
LEDアイランプ®,ハロゲン電球,長寿命,省エネ,調光
「LEDioc LEDアイランプ ハロゲン電球形」のご案内
従来形ハロゲン電球100W形を代替、節電効果や長寿命、低紫外線・低赤外線などを実現するLEDランプ「LEDioc LEDアイランプ ハロゲン電球形」の詳細は以下よりご覧いただけます。
- LEDioc LEDアイランプ ハロゲン電球形
1.はじめに
現行の「LEDアイランプ® ハロゲン電球形 5W」は発売から4年以上が経過しており,さらなる高性能化が要求されているためリニューアルを行った。
また,5W形では明るさが不足しており,LED化による節電ニーズに対応できていないことから,JDR100W形の代替光源として開発を行った。
2.商品概要
本商品は,配光は中角タイプと広角タイプの2種類,色温度は電球色タイプと白色タイプの2種類,計4種類を用意した。
図1にランプ外観図を,表1に商品仕様を,表2に品種一覧を示す。
図1 ランプ外観図
代替光源 | JDR100W |
---|---|
口金 | E11 |
入力電圧 | 100V |
周波数 | 50/60Hz共用 |
消費電力 | 7W |
平均演色評価数 | Ra83 |
定格寿命 | 40000時間 |
外径 | ø50mm |
全長 | 72.5mm |
質量 | 85g |
使用温度 | +5~35℃ |
点灯方向 | 任意 |
製品名 | LEDioc® LEDアイランプ® ハロゲン電球形 7W | ||||
---|---|---|---|---|---|
種類 | 中角タイプ | 広角タイプ | |||
電球色 | 白色 | 電球色 | 白色 | ||
形式 | 非調光形 | LDR7L-M-E11 | LDR7W-M-E11 | LDR7L-W-E11 | LDR7W-W-E11 |
調光対応形 | LDR7L-M-E11/D | LDR7W-M-E11/D | LDR7L-W-E11/D | LDR7W-W-E11/D | |
ビーム角(°) | 18 | 32 | |||
相関色温度(K) | 2700 | 4000 | 2700 | 4000 | |
全光束(ℓm) | 850 | 940 | 860 | 950 | |
ビーム光束(ℓm) | 307 | 342 | 420 | 454 | |
最大光度(cd) | 5000 | 5200 | 2200 | 2300 | |
固有エネルギー消費効率(ℓm/W) | 121.4 | 134.3 | 122.9 | 135.7 |
3.特長・機能
3.1 業界最高水準の明るさ
独自の光学設計と放熱設計により,ø50の反射形LEDハロゲン電球では,現時点で業界最高の最大光度5000cd(2700K時)の明るさを達成した。全光束値は950ℓm(電球色は860ℓm),固有エネルギー消費効率は135.7ℓm/W(電球色は122.9ℓm/W)と,従来品(5W形)の86ℓm/Wから大幅に効率を改善した。
従来形ハロゲン電球100W形相当の明るさをわずか7Wの消費電力で実現しており,既設器具のランプを交換するだけで大きな節電効果が得られる。
図2のハロゲン電球との配光比較で示すとおり,省電力化しながら同等以上の明るさを実現している。
3.2 自然な広がりのある背面光
照射エリアの輪郭部に透過性樹脂部品を使用することで,自然な広がりのある配光でハロゲン電球の点灯イメージを損なわず,ハロゲン電球特有の背面光も実現した。これにより従来ハロゲン電球と変わらない空間イメージや明るさ感を表現しながら大幅な省エネが実現できる(図3)。
3.3 40000時間の長寿命
独自の放熱設計によってLEDと電源部への熱負荷を軽減し,ハロゲン電球の4.4倍の定格寿命40000時間を達成した。
3.4 位相制御調光器に対応(調光対応形のみ)
ハロゲン電球を調光する際に使用される位相制御調光器に対応し,調光器が設置されている施設への代替提案を可能にした。
3.5 高い演色性
高効率でありながらRa83と優れた演色性のLEDを採用し,色の見え方や再現性の自然な演出が可能となった。
3.6 にじみのない自然な影
シングルコアLEDパッケージをレンズで制御することで,影がにじまず,美しい配光を実現した。
図4にLEDパッケージタイプの照射比較を示す。
4.おわりに
今回,従来品(5W形)から大幅に性能を向上させ,省エネで高出力なランプにリニューアルしたことで,従来形ハロゲン電球100W形の代替えが可能となった。また,他社に先駆けてø50製品でJDR100W相当品の明るさを達成し,「背面光」と共に付加価値のある商品開発ができた。
今後の課題としては,需要を見極めたうえで「高演色」や,「多色」タイプの商品展開を探っていきたい。
この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第34号掲載記事に基づいて作成しました。
(2016年5月10日入稿)
テクニカルレポートに掲載されている内容は、原稿執筆時点の情報です。ご覧の時点では内容変更や取扱い中止などが行われている可能性があるため、あらかじめご了承ください。