技術資料
LEDioc HIGH-BAY™ 品種拡大 - LED高天井用照明器具 -
株式会社アイ・ライティング・システム 機器技術部 第二機器技術課
キーワード
LEDioc HIGH-BAY™,LED,高天井,品種拡大,省エネ
「LED高天井照明器具」のご案内
低温・高温環境に対応、耐震設計基準適合などの機能を有し、工場や倉庫・体育館などで活躍する「LED高天井照明器具」の詳細は以下よりご覧いただけます。
- LED高天井照明器具
1.はじめに
2011年3月に発生した東日本大震災以降,屋内の高天井器具市場もLED化が急速に進む中,2012年にHIDメタルハライドランプ400Wの代替となるLEDioc HIGH BAY Λを発売した。LEDioc HIGH-BAY Λは工場や倉庫・体育館・文化施設などの高天井市場に多く採用され好評を得ている。当初は200Wタイプの中角タイプと広角タイプの商品化からスタートしたが,高天井市場には中天井,天井埋込形,グレア対策,高温対応,水銀700W代替と多くの種類の器具があり,そのLED化の要望に対応するべく,高天井器具の品種拡充を進めることとした。
2.商品概要
2.1 特徴・機能
2.1.1 LEDioc HIGH-BAY Λ 150Wタイプ
メタルハライドランプ400W代替の200Wタイプが天井高さ8m~10mをターゲットとしているのに対して,150Wタイプは水銀ランプ400W代替とした高さ6m程度の中天井をターゲットとしている。器具光束は15300ℓm,消費電力は145W,固有エネルギー消費効率105.5ℓm/Wを実現した。図1に外観を示す。
2.1.2 天井埋込形
本商品は灯体,埋込枠,化粧枠,電源で構成され,電源別置形である。
LEDioc HIGH-BAY Λの高性能とコンパクトな埋込穴ø350の特徴を活かした高天井用ダウンライトとしてショッピングセンターやホールの高天井に最適な埋込形器具となっている。図2に外観と外形図を示す。
2.1.3 拡散強化形
LEDioc HIGH-BAY Λは標準品においてもグレアを考慮した前面カバーを標準装備しているが,更なるグレア対策が必要とされる場合に対応可能である。
最大輝度比較で標準品の1/2程度となり,標準品よりも大きなグレア軽減を実現している。図3に外観を示す。
2.1.4 高温対応形
LEDioc HIGH-BAY Λの使用温度範囲は-10℃~40℃であるが,真夏の施設の天井付近の実際の周囲温度を考慮し,一時的に45℃まで使用可能とした。しかし設置場所の環境は様々であり,場合により周囲温度が50℃を超える環境も存在することから,電源仕様の再検討を行い,一時的に周囲温度60℃まで使用可能とし,これにより,屋内の一般的な環境下での使用をほぼすべて網羅したと考える。また,仮に周囲温度が連続して60℃以上となる異常な環境では温度ヒューズが動作し,照明器具の破損を防ぐ機能も備えている。
2.1.5 LEDioc HIGH-BAY SQUARE™
LEDioc FLOOD NEO® 100Wを1台のライティングモジュールとし,4台で構成したLED高天井用照明器具である。ターゲットは10m~12mの高天井市場で,器具光束は4000ℓm,消費電力400Wと固有エネルギー消費効率100ℓm/Wを実現し,水銀灯700Wの代替を可能にする。図4に外観と外形図を示す。
2.2 商品構成
LEDioc HIGH-BAYシリーズの商品構成を表1に示す。
タイプ | 消費電力 | 配光性能 | 光源色 | 色温度(K) | 形式 | 埋込用取付枠形式 | 電源形式 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
LEDioc HIGH-BAY Λ 天井埋込形 | 200Wタイプ | 中角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHDL22212DN/SA1/2/2.4 | AEHDL101 | LE200110HBD1/2/2.4-A1 |
白色 | 4000 | EHDL22212DW/SA1/2/2.4 | |||||
電球色 | 3000 | EHDL22212DLW/SA1/2/2.4 | |||||
広角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHDL22213DN/SA1/2/2.4 | ||||
白色 | 4000 | EHDL22213DW/SA1/2/2.4 | |||||
電球色 | 3000K | EHDL22213DLW/SA1/2/2.4 | |||||
150Wタイプ | 中角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHDL15212DN/SA1/2/2.4 | LE132140HBD1/2/2.4-A1 | ||
白色 | 4000K | EHDL15212DW/SA1/2/2.4 | |||||
電球色 | 3000 | EHDL15212DLW/SA1/2/2.4 | |||||
広角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHDL15213DN/SA1/2/2.4 | ||||
白色 | 4000 | EHDL15213DW/SA1/2/2.4 | |||||
電球色 | 3000K | EHDL15213DLW/SA1/2/2.4 |
タイプ | 消費電力 | 配光性能 | 光源色 | 色温度(K) | 形式 |
---|---|---|---|---|---|
LEDioc HIGH-BAY Λ 高温対応形 | 200Wタイプ | 中角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHCL22212DN/SA1/2/2.4 |
白色 | 4000 | EHCL22212DW/SA1/2/2.4 | |||
電球色 | 3000 | EHCL22212DLW/SA1/2/2.4 | |||
広角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHCL22213DN/SA1/2/2.4 | ||
白色 | 4000 | EHCL22213DW/SA1/2/2.4 | |||
電球色 | 3000 | EHCL22213DLW/SA1/2/2.4 | |||
150Wタイプ | 中角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHCL15212DN/SA1/2/2.4 | |
白色 | 4000 | EHCL15212DW/SA1/2/2.4 | |||
電球色 | 3000 | EHCL15212DLW/SA1/2/2.4 | |||
広角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHCL15213DN/SA1/2/2.4 | ||
白色 | 4000 | EHCL15213DW/SA1/2/2.4 | |||
電球色 | 3000 | EHCL15213DLW/SA1/2/2.4 | |||
LEDioc HIGH-BAY Λ 拡散強化形 | 200Wタイプ | 中角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHCL22215DN/SA1/2/2.4 |
白色 | 4000 | EHCL22215DW/SA1/2/2.4 | |||
電球色 | 3000 | EHCL22215DLW/SA1/2/2.4 | |||
広角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHCL22216DN/SA1/2/2.4 | ||
白色 | 4000 | EHCL22216DW/SA1/2/2.4 | |||
電球色 | 3000 | EHCL22216DLW/SA1/2/2.4 | |||
150Wタイプ | 中角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHCL15215DN/SA1/2/2.4 | |
白色 | 4000 | EHCL15215DW/SA1/2/2.4 | |||
電球色 | 3000 | EHCL15215DLW/SA1/2/2.4 | |||
広角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHCL15216DN/SA1/2/2.4 | ||
白色 | 4000 | EHCL15216DW/SA1/2/2.4 | |||
電球色 | 3000 | EHCL15216DLW/SA1/2/2.4 |
タイプ | 消費電力 | 配光性能 | 光源色 | 色温度(K) | 形式 |
---|---|---|---|---|---|
LEDioc HIGH-BAY SQUARE | 400Wタイプ | 超広角タイプ | 昼白色 | 5000 | EHCL40701N/SA1/2/2.4 |
白色 | 4000 | EHCL40701W/SA1/2/2.4 | |||
電球色 | 3000 | EHCL40701LW/SA1/2/2.4 |
3.仕様
商品の種類別の仕様を表2に示す。
天井埋込形 | 拡散強化形 | 高温対応形 | LEDioc HIGH-BAY SQUARE | |
---|---|---|---|---|
本体 | マグネシウム合金 | 鋼板 | ||
電源ケース | - | アルミ押出材 | アルミダイカスト | |
前面カバー | アクリル | |||
反射鏡 | アルミダイカスト | ステンレス | ||
塗装 | ポリエステル塗装 | 電着塗装 | ||
LED |
| LED×12個 | ||
使用周囲温度 | -10℃~40℃ (一時的に60℃まで使用可能) | -5℃~35℃ (一時的に50℃まで使用可能) | ||
消費電力(W) |
| 400 | ||
LEDモジュール寿命 | 60000時間 |
4.おわりに
現在,地球温暖化や震災の影響による電力供給の不安から,今後もより一層の省エネ要求が高まる事が予測される。
今回紹介した商品の商品コンセプトの原点は顧客の声・要望である。今後もどんなに小さな声でも取り入れ,細やかな対応をすることで,顧客満足,強いては,社会貢献できる商品開発をしていきたいと考える。
この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第29号掲載記事に基づいて作成しました。
(2013年12月5日入稿)
商品詳細
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