施設報告

結城南部土地区画整理事業 歩行者専用道路照明

営業本部 東日本営業部 水戸営業所

キーワード

結城南部土地区,歩行者専用道路,LED照明灯,省エネ

1.はじめに

茨城県結城市は,『多彩な交流が営まれる近代的な都市環境の中で,結城市の新たな活力と文化を創造する街』をまちづくりのテーマとして,JR水戸線結城駅の南部に位置する結城南部地区の土地区画整理事業を進めている。

今回第1地区から第4地区までの整備を順次進行中で,事業の一環として整備された歩行者専用道路に,省エネ・安全性・環境を配慮するLED照明器具を設置した。歩道全体で2.9kmを予定しており,設置は3ヶ年事業の中の初年度として,851mについて整備された(平成20年3月)。今回の施工場所を図1に示す。

(青線で囲った箇所が今回の施工場所)

2.照明設計

住宅地の中にあり,市民の方がウォーキング等に使用する歩行者専用道路であり,緊急時には車両が通行出来るよう下記の点に留意した。

  1. 光害に留意
  2. 省エネルギー
  3. 長寿命
  4. CO₂削減
  5. コンパクト器具とし取付は基本的に20mピッチ,平均水平面照度5ℓx以上の確保(図2)。

図2 照度分布図

3.照明設備

照明柱のデザインはデザインパースを作成し,昼間の景観にも配慮しシンプルかつコンパクトなデザインを選定した。(図3,図4)

器具は夜間も安全に歩道を照らし出すことが出来る,LEDを採用した器具LEDioc STREET™(5Wレンズ型白色LEDユニット×3個)を使用し,定格寿命が40000時間と長く,消費電力が少ない特長がある。(LEDioc STREET™の詳細はIWASAKIテクニカルレポート - LEDioc STREET™を参照)

さらに,上方光束比0%により上方向への光をカットし,蛍光ランプ20W×2灯と比べ,約60%ものCO₂削減を実現し,メンテナンスコスト等も削減できる。器具取付高さは,光害,環境に配慮し2.5mとし,33基設置した。(図5,図6)

図3 昼間景観1

図4 昼間景観2

図5 夜間景観1

図6 夜間景観2

4.おわりに

今回の計画ではLEDという光源を使用する事で,省エネ・CO₂の削減・メンテナンスコストの削減を図ることができた。また,夜間にウォーキングをする方,塾帰りの学生,子供達が安心して利用できる照度を確保しており,市民の方にも大変気に入っていただいている。またシンプルなデザインにより住宅地の中の歩道照明として景観に溶け込んでいる。この照明設備が結城市及びその他の町の環境に対する取組みの,きっかけになる事を願っている。

最後に本照明施設の完成にあたり,ご指導,ご協力いただいた皆様に深く御礼を申し上げる次第である。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第19号掲載記事に基づいて作成しました。
(2008年11月6日入稿)


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