施設報告

安全横断支援照明システム - 富山県における取組み -

国内営業事業部 営業技術部 営業技術企画グループ
国内営業事業部 第三営業部 富山事務所
国内営業事業部 第三営業部 中部技術設計センター

キーワード

安全,安心,横断支援システム,富山県,調光照明,人感センサ

1.はじめに

本システムは、郊外地域や地方道の,特に信号機の無い横断歩道において,道路灯「パズー™」と高圧ナトリウムランプ「FECサンルクスエース™」,そして人感センサを組み合わせて,通常時は50%点灯で車の走行照度を確保しながら,横断者がいる場合は全点灯に切り替わり歩行者を明るく照らして,安全に横断ができる,省エネや光害にも配慮した横断支援照明システムである。

図1に通常時の50%点灯と図2に横断時の100%点灯時の状況を示す。

図1 通常時(50%点灯)

図2 横断時(100%点灯)

2.施工施設

2.1 施工概要

今回の3箇所の施設は何れも富山県による「道しるべ事業,道のあかり(照明),夜間事故対策,歩行者支援照明」の政策に対応して試験施工したものである。施工場所は信号機が無く,横断歩行者の多い病院や学校そして神社前である。これら3箇所の施工概要を表1にまとめて示す。

表1 施工概要
発注者 場所 システム 完成 備考
富山県
砺波土木センター
県道本町高木出線
(井波総合病院前)
センサ付照明灯/2基(H=8m)
H7706
NHT220LS
H14年2月 標準(フル)システム方式
高岡土木センター 国道415号
(伏木高校前)
同上 H15年3月 同上
小矢部土木センター 県道浅地小矢部線
(矢水町神明社前)
センサ付照明灯/1基(H=8m)
センサ専用ポール/1基(H=7m)
H7706
NHT220LS
H15年3月 ローコスト方式

2.2 配置,配線

照明灯の配置は,基本方式として横断者を逆シルエット視するため,車の停止線側に建柱した。建柱位置は人感センサの感知範囲から横断歩道の中心から約7.5mとし,最大でも横断歩道の端部から12m以内とした。横断歩道の両端いずれの位置でも横断者を感知し,2基の照明柱が同一調光を行なうため架空での連動線を設けた。

施工の一例として,栃波土木センターによる井波総合病院前のシステム全体図(配置配線図)を図3に,また,その配線系統図を図4に,そして設置状況(全景)を図5,人感センサ取付状況を図6に示す。

図3 システム全体図

図4 配線系統図

図5 設置状況(全景)

図6 人感センサ取付状況


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