ライティング講座(照明講座)

照明の基礎知識

グレア評価 - 道路・トンネル照明の減能グレア評価

関連資料

  • (公社)日本道路協会:道路照明施設設置基準・同解説(2007)

道路照明など背景輝度分布が路面の平均輝度で表せる場合には、視機能低下グレアの程度を相対閾値の増加量(TI:グレアのない状態に対してグレアがあることによって障害物などの視認性が低下する割合)として、次式で求めることができます。

\( L_{r} \leqq 5 \)(cd/m²)の場合 \( TI=65 \times L_{v}/L_{r}^{0.8} \) (%)

\( L_{r} \gt 5 \)(cd/m²)の場合 \( TI=95 \times L_{v}/L_{r}^{1.05} \) (%)

\( L_{r} \)
平均路面輝度(cd/m²)
\( L_{v} \)
運転者の視野内の灯具による等価光幕輝度(cd/m²)

等価光幕輝度と相対閾値増加の計算で特に注意が必要なのは、照明施設の完成当初の状態で計算するということであり、相対閾値増加を計算する際に用いる等価光幕輝度及び平均輝度は、保守率を1として計算をします。

上記の2つの式で必要となる等価光幕輝度Lvは、以下の式により表されます。
また、道路・トンネルにおいては、表4.4の値を原則とします。

\( L_{v}=10× \displaystyle \sum_{i=1}^{n} \frac{E_{vi}}{ \theta _{i}^2} \)

\( E_{vi} \)
グレア源 i による視線と垂直な面における照度(ℓx)
\(\theta _{i} \)
視線とグレア源 i のなす角度(°)
\( i \)
対象とする灯具数(台)
表4.4 相対閾値増加
道路・トンネル分類 相対閾値増加(%)
高速自動車国道等 10以下
一般国道 主要幹線道路 15以下
幹線・補助幹線道路
トンネル 15以下

(参考文献 (公社)日本道路協会:道路照明施設設置基準・同解説(2007))

(2020年11月19日入稿)

このページに掲載されている情報は、原稿執筆時現在の情報です。ご覧になった時点では、最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。