アイちゃんのあかりを訪ねて

維新のふるさとを訪ねて- 萩市編 -

重要文化財 菊屋家住宅


菊屋家住宅 外観

山口県にある萩の街は、屋根のない広い博物館=「まちじゅう博物館」と呼ばれているそうです。歴史と伝統を感じながら、くつろぎの空間を歩いていると、今も江戸時代の地図が使えるほど町筋がそのまま残っている菊屋横町、伊勢屋横町、江戸屋横町とよばれる小路に出ます。そこは、なまこ壁の土蔵、門、土塀などが並ぶ萩城下町。萩藩御用達の豪商菊屋家や高杉晋作誕生地、木戸孝允旧宅など往時の面影をとどめたものがたくさん。


菊屋家住宅敷地の東側

萩の城下町を歩いていると、町全体の時の流れが止まっているようで、江戸時代にタイムスリップしたみたい。この小さく、そして落ち着いた城下町から、近代日本を生みだす動乱が起こったなんて、信じられないね!

現代に息づく歴史を体感


菊屋家住宅 入口


主屋・周りに燭台がある店

菊屋家は、慶長9年(1604)毛利輝元の萩入国に従い山口から移ってきた萩藩の御用商人で、代々大年寄格でもあった家。とくに主屋が極めて古く、全国的にみても最古に属する大型の町屋として、その価値は極めて高いそうです。江戸初期に建てられたという切妻造り、瓦葺きの主屋は広い座敷をもち、度々、幕府巡見使の宿として本陣に命ぜられていたそうだよ。

5,470m²という広い敷地内には数多くのなまこ壁の蔵や付属屋が建てられていて、そのうち母屋、本蔵、金蔵、米蔵、釜場は国指定重要文化財に指定されています。主屋には、店があったりと商家の雰囲気が漂ってます。壁に何気なくかかっているアンティークな柱時計は、伊藤博文公の初洋行の際のアメリカ土産だそうで、130年以上経っている今でも週1、2回ぜんまいをまくだけで正確に時を刻むんだって!びっくり!!


御成門から書院の庭を望む


主屋・屋内


主屋・柱時計


主屋・書院


燭台(主屋座敷)


行燈部屋


角行燈


遠州(丸)行燈


みかん形行燈

公開されている書院内から眺める庭園の美しさは格別で、武家屋敷とはちがった優雅さを堪能できます。各部屋には藩主からの拝領品や古書、民具、掛け軸、屏風など約500点を展示。明治30年に、いち早く導入された当時のレトロな電話機、藩主から拝領した裃、鑑定に出したら一体いくらの値がつくんだろうと思わず考えてしまった雪舟の掛け軸、明治23年(1890)に来萩した有栖川宮様ご使用の萩焼一式、たった一日の使用のために用意されたことを聞いて、本当に驚いちゃいました!


書院の庭


有栖川宮様ご使用の萩焼一式


本土蔵

施設概要

所在地
山口県萩市呉服町1丁目1番地
開館時間
午前9時 ~ 午後5時15分
休館日
12月31日
入館料
一般500円