アイちゃんのあかりを訪ねて
宇宙ってなんだろう? - 苫小牧市編 -
科学センター内 ミール展示館入口
北海道の南西に位置し太平洋に面する苫小牧市は、以前、苫小牧川が流れる一帯を、当時の河川名であった“マコマイ”(アイヌ語で「山奥に入っていく川」)と呼んでいたことと、沼のあった旧樽前山神社付近一帯がアイヌ語で沼の意味のある“ト”の字をつけて「ト・マコマイ」と呼ばれるようになり、今日の苫小牧になったそうだよ。苫小牧駅から徒歩で20分ほどの場所にあるのが、今回のアイの目的地「苫小牧市科学センター」。
屋外展示 「たるまえ号」
屋外に展示されている昭和13年(1938)4月から昭和48年(1973)10月まで日高本線を走っていた蒸気機関車C11 133「たるまえ号」が目印!苫小牧市科学センターは、昭和45年(1970)に苫小牧市青少年センターとして開設され、昭和60年(1985)に科学センターに改称。平成10年(1998)に宇宙ステーション「ミール」の寄贈を受けて、翌年に「ミール展示館」が完成。世界でただ一つ宇宙ステーション「ミール」を展示している展示館なの!
苫小牧市科学センター
科学とふれあう
科学センター外観
ナーノの冒険
1階は、実物の2人乗りグライダーやセスナ402型のエンジンなどが展示されている航空コーナーと、企画展示としてアマチュア無線機と真空管ラジオのコーナー。航空コーナーでは、航空の歩みが紹介されているとともに、「飛行機に働く力」、「空気の流れ」、「機体を浮かす翼」などの航空の原理を、模型を動かしながら楽しんで学べるの。ビデオ上映されていた「ナーノの冒険」は、「ナノメートル」のイメージキャラクター「ナーノ」が、1mの10億分の1のnm(ナノメートル)という小さな世界にしか現れない様々な性質を利用してITやバイオの世界でどんなことができるのかを紹介するアニメ!アイはすっかりナノテクノロジー通になったよ。(笑)
アマチュア無線コーナー
各種真空管
携帯電話の普及で利用者が減ってきているけど、香取光世氏が戦中・戦後から平成15年(2003)に84歳で亡くなられるまで使用されていたアマチェア無線機のコーナーを見ていると、何となく懐かしい気分で胸がいっぱいになりました。あと10年もしたら携帯電話はどのような進化を遂げているのかな?アイには全く予測もつかないけど、きっと世界中のアマチュア無線の愛好家はいつの時代でも健在なんだろうな〜。真空管ラジオのコーナーに展示されていた初期のコロンビアのテレビは、大卒の初任給8000円の時代に約20万円、現在の物価に換算するとなんと約500万円!今でも電源を入れると映る数少ない貴重な品。必見だよ!
航空コーナー
航空の原理コーナー
初期のテレビとラジオ
電動ジャイロ
2階は、「みる・ふれる・まなぶ」ことで創造力を高める、参加型体験コーナーが中心なの。力と運動、光、電気、天文など、自然現象や生活の中の不思議を科学的な視点で解説しているよ。
震度1から5までの地震を体験できる「地震の実験」、光の三原色を混合させ、さまざまな色を作る「光と色の実験装置」、凹面鏡や凸面鏡など4面の鏡で自分の姿がゆがんで見える「鏡の部屋」、右側を小さく左側を大きく作って脳が距離を錯覚して大きさの錯視が生じる「不思議な部屋」、真空の中で、金属とスポンジがどのように落ちるのかを実験する「真空実験装置」、苫小牧で見ることのできる四季の星座を探すことができる「大型星座早見盤」、ロケットの姿勢制御の原理が体験できる宇宙ゴマともいえる「電動ジャイロ」など盛り沢山の展示物で十分に楽しめるよ。
宇宙のコーナー
世界で2台のノートパソコン
宇宙コーナーの中に何気なく展示されていたけど、ここと大英博物館の世界で2台しかないシャープ製のノートパソコンは必見だよ。スペースシャトルの宇宙飛行士たちが、自分の飛んでいる位置や、どのような軌道で飛ぶかを知るのに使用された軌道表示装置の役割を担ったの。アイのイチオシは、観覧無料のプラネタリウム室!ドーム径10m水平式で投影恒星数は約6500、座席数90席のプラネタリウムは、こぢんまりとしていて、暖かな手作り感があって本当に心地よい癒しの空間!投影番組は、季節(3ヶ月)ごとに変わるそうだよ。ちなみにアイが観たのは冬の番組「宙(そら)の風景 - 冬 -」です。
大型星座早見盤
真空実験コーナー
プラネタリウム室