アイちゃんのあかりを訪ねて
菜種油の里から - 長野県小布施町編 -
日本のあかり博物館
「日本のあかり博物館」のある長野県小布施町は、西に千曲川が流れ、美しい山容が連なる北信五岳(戸隠、飯綱、黒姫、妙高、斑尾)や遠く日本アルプスも眺望できる緑豊かで平坦な町。降水量の少ない内陸性の気候は、おいしいリンゴや桃、ぶどう等の果物を産出し、特に江戸時代に将軍家への献上品になった小布施栗はと~ってもおいしく、小布施栗のお菓子は、アイの大好物のひとつなんだぁ~。
また小布施町は、葛飾北斎が晩年に長く滞在して肉筆画を制作したり、小林一茶が度々訪れ俳句を詠んだりした文化的風土が今でも色濃く残っているんだよ。
江戸時代から明治にかけては千曲川の堆積土を利用した菜種の生産が盛んで、あかりの燃料として用いた菜種油を江戸にも供給していたんだって。
アイは甘ぁ~い栗あんソフトクリームを味わいながら、小布施の歴史と文化に触れてきました。
たくさんのあかりと出会える小布施町の人気スポット!
日本のあかり博物館外観
入口にある明治中期の石油ガス燈
「日本のあかり博物館」は、栗菓子店竹風堂の明治末期の米蔵2棟と昭和初期の木造倉庫1棟を展示室として改装し、日本初の総合的な灯火資料館として昭和57年(1982)6月6日に開館。平成17年(2005)には入館者100万人を突破し、栗の里小布施町の人気スポットのひとつとなっているんだよ。
ビデオ「火をおこす」
展示室内は古建築独特の落ち着いた雰囲気がそのまま残り、入口を入ると受付とミュージアムショップ、その先に本館の常設展示室、新館2階の企画展示室、新館1階の再現展示室の順に巡るようになっているよ。
本館の常設展示室に向かう通路には、日本における灯火具と光源の移り変わりを図にした年表がまとめられ、とってもわかりやすいで~す。また、常設展示室入り口にあるビデオルームには、展示資料をわかりやすく解説している「火をおこす」、「あかりの工夫」、「浮世絵版画にあらわれた灯火具」の3本のビデオが上映されていたよ。
石油を燃やした灯火具 1
石油を燃やした灯火具 2
常設展示室では、通路にあった年表を振り返る形で、夜の暗闇を照らすために用いた縄文時代の火おこしや焚き火から始まり、種油、ろうそく、石油、ガスを用いた灯火具や照明器具が展示されていて、あかりの歴史が一目瞭然だね!
特に昭和55年(1980)に国の重要有形民俗文化財に指定された「金箱正美灯火具コレクション=信濃及び周辺地域の灯火用具」963点は、江戸時代から電灯が灯るまでの日本のあかりの移り変わりや信越地方の地域的特色、暮らしにおける知恵や工夫を知ることができます。その数にアイもビックリ!!
油を燃やした灯火具
焚き火を燃やした灯火具
ろうそくを燃やした灯火具