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2021/6/17
鉄道照明のLED化で安全かつエコロジーな駅づくりを
高天井照明の安全対策 ほか
こんにちは。岩崎電気です。
北陸、東北を除く地域では梅雨入りし、ジメジメした季節となりますね。
普段は徒歩や自転車で通勤や通学をしていても、この時季だけは電車を利用するという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はそんな私たちの移動を便利にしてくれる鉄道の照明についてご紹介します。
目次
鉄道照明のLED化で安全かつエコロジーな駅づくりを
安全と環境に配慮した照明環境づくり
一口に鉄道照明と言っても、駅のホーム照明や車両基地の照明など場所や目的がさまざまあります。
駅のホーム照明では、ホーム全体の明るさを十分に確保し、照明によって感じる眩しさを抑え、視認性の高い照明環境をつくります。
これにより、電車の乗務員がドア開閉の際にホームの端から端までしっかりと見渡すことができ、駅の安全性を高めています。
また、ホームが屋外に面する駅では防水性や防塵性の高い照明器具を使用したり、住宅が近くにある駅では周囲への光漏れの少ない照明を設置するなど、駅ごとの特性や状況に合わせた照明設備の計画を行っています。
電車の検査や整備を行っている車両基地の照明では、駅のホームと同じく十分な明るさの確保と眩しさの抑制を行うことで、夜間の安全性と作業環境の向上を実現しています。
留置線、洗浄線、工場線、検車庫とさまざまな目的があるのも車両基地の特徴で、用途にあわせた最適な照明計画が必要です。
車両基地は駅に比べ繁華街から離れることも多く、光害への対応はより重要となります。
もちろん、駅ホームも車両基地も照明のLED化によって、省エネルギーとCO₂排出量を削減し、環境負荷を低減しています。
高効率、高出力、長寿命のLED照明で明るく安全に
東京都中野区にある中野車両基地は、敷地面積約59,000m²という広さを持つ東京メトロの車両基地で、銀座線・丸ノ内線車両の定期検査などの検車区業務を行っています。
東京メトロでは、省エネ推進の一環として駅構内や車両基地へのLED照明の導入を順次進めています。
中野車両基地については、水銀ランプ投光器に替えて、LED投光器を設置。
また、場所に応じてLED防犯灯も使用し、従来の照明と同等の明るさを確保しつつ、消費電力は半分以下になっています。
消費電力を大幅削減しつつ、夜間も車両基地を明るく照らして安全性と作業性を向上しています。
[光技術Tips]
高天井照明の安全対策
体育館や工場・倉庫などの高天井照明器具。
通常の屋内照明より高い位置に照明器具があるため、万一の落下などが起きると大事件です。
今回は高天井照明の重要な安全対策についてご紹介します。
「照明器具の耐震設計・施工ガイドライン」とは?
(一社)日本照明工業会によって、建築物に取り付けた照明器具が、地震により破損・落下し、人身災害が起きないように定められています。
一般施設 | 避難所など | 特定天井 | |
---|---|---|---|
一般照明器具 | 耐震クラスB | 耐震クラスA | 耐震クラスS2 |
非常灯・誘導灯など | 耐震クラスA | 耐震クラスS | 耐震クラスS2 |
特定天井とは、脱落すると重大な危害が生じる天井です。
- 耐震クラスB は設計震度水平1.0、鉛直0.5 に耐え、落下を回避するもの
- 耐震クラスA は設計震度水平1.5、鉛直0.75に耐え、点灯が維持できるもの
- 耐震クラスS は設計震度水平2.0、鉛直1.0 に耐え、蓄電池での点灯ができるもの
- 耐震クラスS2は設計震度水平2.2、鉛直1.1 に耐え、一般照明器具では点灯が維持、非常灯・誘導灯は蓄電池での点灯ができるもの
という分類になっています。
ちなみに上記設計震度とは私たちが普段使っている地震の震度とは異なります。
岩崎電気は、耐震クラスBからS2に対応した多数の高天井用照明器具をラインアップしています。
照明器具の揺れを減らす
照明器具に揺れは禁物です。
すぐに点灯に影響しなくても、長いあるいは大きな揺れにより、徐々に接続部が緩み、落下の危険性が増します。
ではどんな揺れ対策があるでしょう。
1つ目は、実にシンプル、直付け形の器具を使うことです。
ただ、床面から距離があるので照度のロスになり、設置の制限もあります。
2つ目は揺れ止めや落下防止のワイヤをつけること。
岩崎電気の照明器具、ランプには標準で落下防止ワイヤがついているものも多くあります。
忘れずに正しく設置してくださいね。
器具自体も揺れに強くなるような工夫をいろいろしています。
例えば、この器具は防振器を利用することで、大幅に揺れを抑えています。
また揺れ止めワイヤがなくても揺れを防ぐ吊具も開発されています。
このように、業界団体、開発メーカー、施工現場の色々な対策により、高天井の明るさと安全を確保しています。
時折天井を見上げ、どんな照明がされているのかご覧いただけると嬉しいです。
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- カタログ正誤表 - (公開)施設・屋外照明 総合カタログ 2021-2022
編集後記
冒頭で梅雨入りの話題をしましたが、じつはあれ「速報値」というものなんですって。
「速報値」のほかには「確定値」があり、なんと「確定値」が決まるのは9月になってだそうです。
結構ずれることもあるようで、過去には2週間も遅くずれた年もあるそうです。
梅雨に入ったと発表されて憂鬱な気分になるくらいなら、まだ入ってませんよって言われながら、実は入ってましたって後でわかったほうがお得な感じがしますよね。
ご意見、ご感想をお待ちしております!
までお願いいたします。