中期経営計画
2024年10月公表
2025年3月期~2028年3月期
Be a Challenger, Be a Change.
~ あかりと光、新たな技術の融合で、サステナブルな社会・産業インフラを支える先進企業へ ~
中期経営計画全文
全体像
- HIDランプの終息という岩崎電気の半世紀に一回の大転換点を、変革のチャンスと捉えます。
- 既存事業の収益性を強化しつつ、リソースや投資を成長領域にシフトして、収益性と売上の飛躍的な向上を目指します。
- 照明事業では、脱炭素、防災・減災など社会ニーズに対応し、CSL(Connected Smart Lighting)や民需拡大で成長を加速します。
- 光・環境事業では、半導体やヘルスケアに重点投資してグローバル成長を加速します。
- 製造部門は生産性を向上させ、サプライチェーンも強化して全社の競争力向上に貢献します。
- 人財戦略とDX、ブランディングを組合せ、社内外で求められる企業になります。
- エネルギーや環境などの大きな社会課題に対し、独自のイノベーションを通じて解決に貢献します。
基本方針
照明事業と光・環境事業の成長戦略を、生産性向上、人財・DXなどの成長基盤強化によって支え、ONE IWASAKIで持続可能な高収益・高成長企業へ進化する
前計画
第二創業に向けた成長戦略・構造改革
- 主力事業の強化・高度化
- 周辺ビジネスの展開
- 社会への新たな価値提供
本計画
「成長戦略と構造改革のさらなる推進」
「全社一丸の『ONE IWASAKI』へ」
「変化への挑戦で風土改革」
- 照明:CSL・民需をエンジンに更に成長
- 光・環境事業:グローバル成長
- サプライチェーン強化:生産性向上
- コーポレート強化:人財、DX、ブランド
- 長期成長:事業化技術基盤構築
ありたい姿
持続可能な高収益・高成長企業
強固な収益基盤をベースに、高い社会付加価値を生む事業を継続拡大
社会・産業に不可欠な“黒子”
脱炭素や防災・減災など、社会・産業の発展になくてはならない企業に
高効率で強靭なサプライチェーン
生産性とレジリエンス向上により、成長を支えるサプライチェーン
リーダーシップと長期成長志向
リーダーシップとチャレンジを推奨する風土の中、長期成長基盤も構築
成長戦略:照明事業
CSLは屋外、屋内両方でさらなる成長余地が大きく、民需では強みのある隣接領域や産業用での成長を基軸に置く。
公共インフラの老朽化に対応したサービス事業も拡大
CSL(Connected Smart Lighting)
- 当社CSLは今後のインフラを支える機能を有しており、近い将来「スマートシティ」を構築する大きな役割を担う
- 既存事業などコモディティ化した照明事業全体においても、流通を含め大きな変革を巻き起こすことが期待できる
- CSLを当社における成長の軸とし、照明事業の他、さまざまな事業領域へと拡大することで自社の価値向上を目指す
民需
- 官公庁への提案力の強みをいかし、屋外に隣接する建物外構、更に施設屋内へ提案領域の拡大を目指し、新商品を投入
- 海外ハイブランドメーカーとの提携や、国内の演出照明メーカーなどとの協業を拡げ、官需の領域拡大と民需への進出を実現する
- 産業用では、国内2強の防爆市場における差別化新商品投入及び、産業用向け独自技術製品により市場を拡大。脱炭素の新エネルギー投資や工場の国内回帰によるニーズをとらえて成長する
成長戦略:光・環境事業
市場拡大が続く半導体市場へ注力。
ヘルスケアでは協業もいかし、光源と照射器製品から、周辺技術をインテグレートし、海外開拓も加速。
メンテナンス・サービスにおいても高収益化を目指す
半導体
- 加熱ハロゲン
- ウェハを加熱する熱源として最適なハロゲンランプの半導体メーカーへの販売を拡大
- 加熱照射器
- ウェハ加熱用の高効率照射器をランプとともに、装置メーカー向けの販売拡大を目指す
- 酸化分解UV
- 超純水用酸化分解装置メーカーへの紫外線ランプの販売拡大
- UV照射器
- 紫外線ランプと照射器の装置メーカーへの採用拡大やLED照射器の発売を目指す
ヘルスケア
- 除染装置
- ロボットメーカーなどとのタイアップを通じ、照射器ビジネスからユニット製品ビジネスへ
- 海外展開
- 成長を続ける海外の医薬産業への販路を構築し医薬用滅菌製品の海外拡販を目指す
- パートナーシップ
- 岩崎電気の強みを最大化できるパートナーと共に、ユーザーの課題解決を図り販売拡大
- その他
- 水処理ビジネスに加え、付加価値を加えた空気浄化装置の販売や什器メーカーへの組込みビジネスを進める
メンテナンス/サービス/トータルソリューション
- リースとも異なるサービス契約によるコト売りへ
- イニシャルの導入費用がなく、年間通じたメンテナンス契約を主体としたサービス契約の検討
- 契約終了時には装置リピート販売が可能となるスキーム
サプライチェーンの強化
新たな外部環境に対応すべく、2024年度よりONE IWASAKI体制へ。
生産性向上により既存主力事業の収益性を上げ、中計達成のための成長投資を下支え
ONE IWASAKI
生産性向上で既存主力事業の収益性UP
新たな成長分野に投資
- 照明:CSL、民需のさらなる成長
- 光・環境:グローバル成長
人財戦略
チャレンジ精神とリーダシップの発揮が奨励され、成果がフェアに評価される自由闊達で風通しのよい会社、誰もが働きたい・勧めたい会社を目指す
- 社員の能力を最大限に発揮できる会社へ
- 会社業績・個人成果を踏まえフェアに報いる会社へ
- 多様な人財が柔軟に生き生きと活躍できる会社へ
- オーナーシップ、リーダーシップを持ちチャレンジする風通しのいい会社へ
ブランディング・DX
誰もが働きたい・勧めたい会社、誰もが知っている会社に向けたブランディング戦略を進める一方、DXを通じた業務効率化やデータドリブン経営の構築を進める
ブランディング:ブランド価値の向上
これまでの岩崎電気
- 業界の人はよく知っているニッチトップメーカー
- LED化や照明への通信技術の導入など、既存業界を超えた競争が激しくなり、キャリア採用市場が急拡大する中、“一部にしか知られていない優良企業”からの脱皮が重要に
これからの岩崎電気が目指すべき姿
- お客さまやパートナー、そして現役社員とキャリア志望者から選ばれる企業になる
- 企業理念や中期経営計画の浸透に加え、外部知見も活用しつつ、社内外への発信を強化し、現役社員のエンゲージメント向上とともに、潜在的なお客さまやパートナー企業、キャリア志望者に「知ってもらう」ことが重要
- 中計推進により、認知度の向上、ブランド価値向上を実現する
DX:デジタル技術を活用した業務効率化と新価値創出
- ONE IWASAKIでのシステム・プロセス統合
- 複数子会社の中で一部分立していたシステム・プロセス面を統合して効率化を推進
- 各種システム刷新を通じたデータドリブン経営の構築
- 会計、製販連携システムの刷新を通じた連結決算の迅速化、製造・販売工程の効率化
- 経営判断のスピードと質のさらなる向上を実現
- インフラとセキュリティ機能強化
- グループウェアの刷新を通じた社内の情報連携強化
- BCPの強化と、次世代セキュリティ対策の導入
長期成長
中期的成長の実現と同時に、持続的な長期成長を担保すべく、イノベーション推進機能を強化し、安全安心な社会インフラ、環境・エネルギーなどの大きな社会課題を独自技術で解決する技術基盤を構築
イノベーション・社会実装機能の強化
- 社会実装組織・機能の設置
- 研究開発シーズ:社内外の技術を活用
- 社会実装:シーズの実証実験などを通じ、製品化のための検討にヒト・モノ・カネを投資
- 経営判断プロセスの導入
- 研究開発→先行開発、先行開発→商品開発それぞれの段階に適した、選定基準及びKPIを設定
事業化技術基盤の構築と技術開発テーマ
- 事業化技術基盤の構築
- 成長領域の事業拡大に向けた技術開発
- 光の新たな価値の創造
- 次世代技術開発と社会実装機能の強化
- 技術開発テーマ
- 安全安心で強靭(レジリエント)な社会インフラ
- GXの持続可能な環境技術
- コアテクノロジーの強化と新規事業の創出
将来見通しに関する注意事項
本資料に記載している岩崎電気株式会社の現在の計画、戦略、見通し、業績予想などのうち、過去、又は現在の事業に関するもの以外は将来予測に関する記述に該当いたします。
これらは、現在における入手可能な情報を元にした当社の仮定及び判断によるものであり、潜在的リスク及び不確実な要因の影響を受け、実際の業績が記載している内容と大きく乖離する場合がありますことをご承知おきください。