手荷物カート用UV-C除菌装置を提供
関西国際空港におけるUV-C除菌実用化実証実験に協力
2020年12月10日
岩崎電気株式会社は、関西エアポート株式会社が運営する関西国際空港において、NPO法人 空港に於けるRFID技術普及促進連絡会(ARTA)と協同で空港利用者が安心して安全にご利用いただくための対応策として、手荷物カート用に紫外線UV-C除菌装置を提供し、空港での実用化に向けた実証実験に協力いたします。
この実証実験は、2020年12月11日から2021年3月31日まで第1ターミナルビル2階 T1オペレーションセンター前に設置し、その効果を検証いたします。
新型コロナウイルス感染者数が沈静化していない中、旅客への検温やPCR検査による入国管理と併せ、特に不特定多数の方がご利用になる手荷物カートの除菌、そしてその除菌情報を旅客へ提供することで、空港を利用する方に安全・安心を提供することを目指しています。
本実証実験は、インバウンド需要の早期回復や、東京オリンピック・パラリンピックの開催が控えていることを踏まえ、空港の安全対策の一つとして、早期の実用化を目指しています。
手荷物カートのUV-C除菌について
空港内の手荷物カートは不特定多数の方が利用するため、手作業にて定期的に除菌していましたが、不確実性が存在し、安全・安心を完全に担保しているとは言えません。
そのため、手荷物カート用のUV-C(波長 254nm)除菌装置を設置し、利用者に安心して手荷物カートをご使用いただくために電子タグを用いて除菌情報を提供いたします。
手荷物カートに設置する電子タグ(RFID+QRコード表記)ラベルを、電子タグアンテナにて認識することで、除菌された日時データを取得します。
利用者は手荷物カート使用時に、電子タグラベルに表記されるQRコードをスマートフォンのカメラ機能で読み込むことにより、手荷物カートの除菌情報として除菌された日時が表示され、確認することができます。
この除菌に関する情報を提供することで、利用者が安全に安心してカートをご利用いただくことが可能となります。
どうして紫外線 UV-Cは除菌に強いのか
細菌のDNAの光吸収スペクトルと、紫外線の除菌効果の波長特性が非常に近似しています。
細菌のDNAの光吸収スペクトル
260nm波長付近に吸収帯をもっている
除菌効果の波長特性
260nm波長付近の除菌効果が高い
紫外線を細菌に照射すると、細菌細胞内の核酸(DNAやRNA)に作用して不活性化させる原理なため、細菌やウイルスが突然変異した場合においても効果が期待できる除菌手段です。
人工的に紫外線を発生させる紫外線ランプ(低圧水銀ランプ)は、除菌効果の高い260nm付近の254nmの光を効率良く発光しています。
低圧水銀ランプの分光特性
試験日程/試験場所とプロジェクト関係者
(1) 試験日程
- 試験期間:2020年12月11日(金)~2021年3月31日(水)
(2) 試験場所
- 関西国際空港 第1ターミナルビル2階 T1オペレーションセンター前
(3) 関係者
- 空港運用、施設提供:関西エアポート株式会社(関西国際空港)
- プロジェクト運営:NPO法人 空港に於けるRFID技術普及促進連絡会
- UV-C除菌装置:岩崎電気株式会社
関連情報
- ※「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
- ※評価の結果を踏まえ、仕様・外観を予告無しに変更することがあります。
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