国内プロ野球の大型屋内スポーツ施設で初
フルカラー照明を含むDMX制御による光演出が可能な「ナゴヤドーム」照明設備のLED化
2018年2月27日
(修正)2018年3月6日
※リリース配信時、「LEDioc FLOOD ZEST(レディオック フラッド ゼスト)」570灯(フィールド照明で488灯削減)と記載しておりましたが、正しくは「LEDioc FLOOD ZEST(レディオック フラッド ゼスト)」570灯(フィールド照明で162灯削減)でした。お詫びして訂正いたします。
岩崎電気株式会社は、株式会社ナゴヤドーム(愛知県名古屋市東区 代表取締役社長:白井文吾)様より、プロ野球球団「中日ドラゴンズ」のホームグラウンドである「ナゴヤドーム」の照明設備LED化に伴い、照明システムをご採用いただきました。
フルカラー照明も含めたスタジアム全体で光演出が可能なDMX制御(DMX512-A※1)による照明システムで、ドーム球場として日本初となります。設計・施工は株式会社竹中工務店(電気設備工事は株式会社トーエネック)。
LED照明による全点灯時
「ナゴヤドーム」は、1997年に完成し、プロ野球のナイター照明設備として弊社製HID照明が採用されていました。このたびの照明設備LED化に伴い、照明制御システムとして、欧米で導入が進んでいるDMX制御が採用されました。スタジアム全体で光演出が可能なこのシステムの導入は、屋内プロ野球球場では「ナゴヤドーム」が日本で初めてとなります。
LED照明は、既設のメタルハライドランプ投光器から、効率の高い超高演色形LED投光器「LEDioc FLOOD ZEST(レディオック フラッド ゼスト)」570灯(フィールド照明で162灯削減)と高効率形LED投光器「LEDioc FLOOD DUELL(レディオック フラッド デュエル)」48灯(空間照明)に切り替わり、総消費電力を約60%削減しています。器具数量を減らしながらプロ野球開催に必要な照度を確保し、空間照度や照度均斉度も向上しています。まぶしさ(グレア)も、器具設計の見直しと高度な三次元シミュレーションで検証し軽減。「LEDioc FLOOD ZEST」は、次世代テレビ放送と呼ばれるスーパーハイビジョン撮影(4K/8K)※2に対応した平均演色評価数 Ra94の超高演色LEDを採用し、自然な色の見え方を実現しています。スーパースロー再生で用いられるハイスピードカメラ撮影時の「ちらつき」も、独自の電源回路設計によるフリッカレス点灯で防止しています。今回のLED照明の導入で、より高い省エネ性の実現と保守性・利便性の向上を両立することが可能となりました。
さらに、約1677万色(理論値)を表現できるフルカラーLED投光器「LEDioc FLOOD FULL-COLOR(レディオック フラッド フルカラー)」102台でドーム天井を照射し、チームカラーなどを使用した演出照明が可能となりました。さらに、フィールド照明、空間照明、フルカラーLED照明は「106ビジョン※3」の映像と連動して制御ができ、試合をさらに盛り上げます。「ナゴヤドーム」は、プロ野球のLED化によるスタジアムの演出照明の幕開けの地となります。
LED化のコンセプト
ご来場のお客様にさらなる“驚き”と“感動”を
- 環境負荷の低減
- 保守性の向上
- 経済性の向上
- 演出性の向上
採用されたLED照明システムの特長
新設計のフィールド照明用LED投光器「LEDioc FLOOD ZEST」を採用
- まぶしさを感じる範囲の少ない独自の配光設計によりプレーヤーへのグレアを軽減
- スーパーハイビジョン撮影(4K・8K)に対応した平均演色評価数Ra94のLEDを使用
- 高い省エネ性と調光機能
スタジアムの照明環境の向上
- プレーに必要な明るさを確保すると同時に、空間照度・照度均斉度を向上
- 三次元シミュレーション設計によりまぶしさ(グレア)を低減
- ハイスピードカメラ撮影の際の「ちらつき」を独自の電源回路設計により、フリッカレス点灯で防止
- DMX制御対応による多彩な演出照明が可能
高い安全性能
- 誘導雷サージによる故障を防止するために「耐雷サージ電圧15kV(コモンモード)」を搭載
- 前面カバーに野球の硬式ボールが時速130kmで衝突しても耐えられる強固なポリカーボネートを採用
超高演色形LED 800W・760W投光器「LEDioc FLOOD ZEST」
用途:フィールド照明
高効率形LED 560W投光器「LEDioc FLOOD DUELL」
用途:空間照明
フルカラーLED投光器「LEDioc FLOOD FULL-COLOR」
用途:演出照明
DMX制御による演出照明のイメージ(例)
フィールド照明、空間照明、フルカラーLED投光器をDMX制御することで、アリーナ全体の光演出を実現します。LED照明の瞬点性を活かしたスピーディーな点滅、調光やフルカラー照明によるカラーチェンジ、光のグラデーションが表現でき、複数台を一括制御することでの「ウェーブ点灯」などフレキシブルな表現が可能になります。
- ※1 DMX512-A(「Digital MultipleX」に由来)とは、1990年に米国劇場技術協会(USITT:United States Institute for Theatre Technology)が定めた、主に舞台照明や演出照明の制御に用いられる通信プロトコル(規格・規約)。近年は一般照明機器にも採用されている。
- ※2 NHKと総務省が2020年に導入・普及を目指している、次世代の動画の形式。「8K」「ウルトラハイビジョン」「Ultra High Definition Television(UHD)」とも呼ばれ、現在最も普及している「ハイビジョン」の16倍、「4K」の4倍の解像度になる。
- ※3 3面構成の全長106mの大型映像装置。3面の表示面積はセントラル・リーグ6球団本拠地球場で最大。
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