パルスドキセノン滅菌殺菌装置を東亜薬品工業に納入
2006年5月19日
薬剤容器のボトル剤型でのインライン滅菌システムを共同開発
岩崎電気株式会社(本社:東京都港区芝3-12-4、代表取締役社長:田﨑昭夫)は、東亜薬品工業株式会社(本社:東京都渋谷区笹塚2-1-11、代表取締役社長:増田隆)の注射製剤製造ラインの滅菌工程にパルスドキセノン滅菌装置を納入しました。
東亜薬品工業株式会社は医療用医薬品、医薬部外品、動物用医薬品等の固有技術と品質保証を規範として開発・製造している製薬企業です。
弊社は東亜薬品工業株式会社の注射剤新製品の製造ラインに、徹底した連続化(省スペース、高生産性)を図ることを目的に、薬液充填後のプラスチックボトルの滅菌工程に高度な滅菌能力を持つパルスドキセノン滅菌装置のインライン化を共同開発しました。
既にプラスチックアンプル剤型の滅菌システムは確立されていますが、パルスドキセノン滅菌装置でプラスチックボトルに薬剤充填後のボトル剤型でのインライン化ターミナル滅菌を行なうことは画期的なことです。
従来は高圧蒸気滅菌装置などによるバッチ式の滅菌システムであり、滅菌工程が生産ラインにインライン化されたことにより、生産ラインの省スペース、省エネ、低コスト、安全、法定検査不要(圧力容器検査)などにより高生産性が実現しました。
当該システムは、プラスチック容器の両面から強力な光を発するパルスドキセノンランプが瞬時に照射するため温度上昇がほとんどありません。熱に対して不安定な薬剤・容器に一瞬の照射だけで滅菌レベル(6D:99.9999%)を可能としています。
納入装置概要
- 搬送方式
- ベルトコンベア
- 照射方式
- 容器両面
- 付加機能
- 照射UV量の自動計測と記録
不完全照射品の自動排出
異常品の自動排出
数量の計測
装置異常時の警報と自動停止
「パルスドキセノン滅菌装置」の主な特長
パルスドキセノン滅菌装置は、キセノンランプの強力な放電発光を瞬時に効率よく照射する新しい光滅菌システムです。従来の低圧水銀、加熱、ガス滅菌などにはないさまざまな効果があり、今最も注目されている技術の一つです。
瞬時に高度な殺菌/滅菌を実現
UVでは殺菌しにくいカビでも瞬時に滅菌する高度な殺菌・滅菌効果があり、瞬間発光のためワークの温度上昇がほとんどなく、低温処理が可能です。
低圧水銀ランプ(中出力) | 低圧水銀ランプ(高出力) | パルスドキセノン | |
---|---|---|---|
照射時間 | 16.5秒 | 3.8秒 | 1パルス |
殺菌能力 | 3D | 3D | 6D |
※1パルスの発光時間は0.5ミリ秒以下です。
生産性の向上
充填ラインに組込み可能で、小ロットから大量生産まで効果的に対応し、他の処理方法と比較して処理時間を劇的に短縮できます。
高圧蒸気 | ガス滅菌 | ホルマリン | パルスドキセノン | |
---|---|---|---|---|
処理時間 | 1~2時間 | 12~18時間 | 12~14時間 | 0.5~1秒 |
安全性および環境負荷の軽減
ランプに水銀を使用していないため、安全性および環境負荷の軽減に寄与できます。
ガス滅菌 | パルスドキセノン | |
---|---|---|
安全性 | 残留性あり | 残留性なし |
後処理の規制 | 排出規制あり | 規制なし※ |
※ランプに水銀を使用していないため、使用済みランプの処分に特別な廃棄が不要です。
参考資料:東亜薬品工業株式会社 会社概要
- 代表取締役社長
- 増田隆
- 設立年月日
- 昭和23年1月
- 資本金
- 7,000万円
- 本社住所
- 〒151-0073 東京都渋谷区笹塚2-1-11
- 取扱品目
- 医療用医薬品、医薬部外品、動物用医薬品、動物用混合飼料、プロバイオティクス原料
関連情報
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